「IoT・AIで人の集中力を向上」の取り組みに見る「温故知新」とは?

● 「NEB=Non Energy Benefit」という「省エネの副次効果」

成熟産業となっている業界において、新たな成長機会を見つけるという際にはいろいろな方法が考えられますが、

照明や空調の分野で、これらの省エネルギーのための制御を快適性や生産性向上へ適用するということは、AIなどの適用以前から「省エネの副次効果(NEB=Non Energy Benefit)」として以前より採り上げられています。

例えば、

平成26年5月22日の日本伝熱学会における村上周三先生の講演
「環境対策とコベネフィット」(コベネフィット=副次効果、間接的便益)
では
「価値観の転換により新しい価値を発掘し、これらをコベネフィットとして顕在化」として、省エネにおけるNEBのコベネフィットとして健康性向上、快適性向上を指摘していますし、
http://www.htsj.or.jp/wp/media/E211_murakami.pdf

平成21年11月の一般社団法人 日本サステナブル・ビルディング・コンソーシアムによる「民生部門の低炭素化に係る対策コストと 間接的便益(NEB)を考慮した費用対便益(B/C)の評価」
http://www.jsbc.or.jp/project/2009/pdf/bc_interval.pdf
など、
照明や空調の制御性を向上させることで省エネを実施する際に、
省エネによるエネルギー節約の効果だけでは、設備投資やランニングコストを吸収することが難しいことから、副次効果である健康や快適性、労働生産性を向上させる効果も含めて費用対効果を評価しようという試みは以前から進められていたものです。

 

● 古い革袋に新しい酒を盛る

今、照明・空調業界の中は、快適性や生産性の向上という旧きニーズと、AI・IoTという新しいシーズを組み合わせる試みが進められているといえるかと思います。

費用対効果の評価において、今度は以前のNEBの議論とは逆に、省エネ性が副次効果として追加される可能性もありますね。

 

● 「温故知新」で知的資産とニーズの組み合わせで新しい「自社の強み」を探す

今回の記事の内容は、知的資産経営の視点から見ると、自社の知的資産と、AIやIoTを組み合わせて、新しい知的資産を得る方法ということも出来るかと思います。

一方で、NEBのように、以前からあるが、自社にとっては新しいニーズと自社の知的資産とを組み合わせて、「新しい自社の強み」を考えることも、自社の事業領域を拡大するうえで一つの選択肢になると考える次第です。

 

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