スマートスピーカーから考える「進む」と「選ぶ」と「考える」の使い分け

● 注目浴びるスマートスピーカー、知っておきたい可能性と制約

2018/01/19の日経XTechに表記の記事が掲載されていました。

http://tech.nikkeibp.co.jp/it/atclact/active/17/122800215/122800004/?ST=act-infra
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『チャットボットに続き、音声でシステムを操作する音声アシスタントに対する注目度が高まってきた。スマートスピーカーの相次ぐ登場は、その象徴といえる。

(中略)

可能性の1つは、手がふさがっていても音声で操作できること。対話システムを応用できる範囲が大きく広がる。例えば、自動車の運転でハンドルを握っているユーザーが、音声でシステムに行き先を案内させるといった操作が可能になる。

 一方、音声をUIとして活用する際の制約はディスプレイが無いこと。操作支援のために選択肢を提示する設計は、ディスプレイを利用できるチャットと比べると難しい。』
と、スマートスピーカーの動作原理、チャットボットと比較したときのメリットや制約について解説しています。

私はその中で、音声をUI(ユーザーインターフェース)として使うときの制約について、選択肢を示すことが難しい点を挙げていることに興味を惹かれました。

 

● 銀行や携帯電話のコールセンターのもどかしさ

銀行の電話取引や、携帯電話等におけるトラブル時にコールセンターに電話した時に、良く「****は1を、*****は2を、****は3を・・・・」
と延々と選択すべき番号を並べられますが、これをもどかしい(あるいはイラっとする)と感じる場合も多いのではないでしょうか?

音声では、視覚と異なり、複数の選択肢を同時には示せないので時間の流れに沿って順々に提示しなくてはならないという制約をユーザーとして実感するケースですね。

逆に、「次は*****」、「次は****」と、次に何をやるかが決まっている(直線的に進められる、分岐点が無い)ような指示や提示のやり方は、音声に向いていますね。
グーグルマップでの音声による経路案内がまさにその好例かと思います。

 

● 次に何をやるかを考えさせる

次に何をやるかが一義的に決まっているのでもなく、選択肢を与えられるのでもなく、自分で何をやるかを判断するというのは、一番時間も負荷もかかります。

いわゆる「フロー」に入るには、次にやることが一義的に決まっている場合が一番容易であり、選択肢から選ぶ、何をやるかを自分で考えるという順にフローへの入り難さ、集中力の分断の効果が大きくなりますね。

生産性向上の面からはなるべく、次にやることが分かっている状態・環境を作り出す事が重要になります。

それとは別に、コミュニケーション手段という視点からみれば、
今回の記事のように、次にやることが決まっているか、選択させるか、自分で考えさせるかで、適切な手段・メディアが異なってくるということになるかと思います。

自分で考えさせるというのは、コールセンターのような場合では「オペレーターと直接話す」というのが相当するように思われます。

また、コーチングもある意味、会話という音声を用いて「自分で考えさせる、気づかせる」ものと言えるかと思うところです。

 

● 選択肢の有無という視点で自社の業務構造、事業の流れを見直す

生産性、コミュニケーションなど多くの分野で、選択肢の有無や数、あるいは選択肢のわかり易さ(見え易さ)というのは大きな影響を与える要因となりますね。

このように、自社の業務の構造、事業の流れ、お客様への価値提供方法などについて、選択肢の有無や数という視点で見直すと、自社の知的資産の活用方法についても新しい改善点や活用方法が見つかるのではと考える次第です。

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