ベネッセの「現代人の語彙に関する調査」から考える「暗黙知の形式知化」のポイント

● 第2回 現代人の語彙に関する調査

5ヶ月近く前のことになりますが、2017年9月28日に、ベネッセは表記の調査結果を公表しました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)
http://www.goi-dokkai.jp/research/research2017.html

高校生から60代までの約3,000名を対象
厳選540語の語彙の認知と、「語彙力」に関する推察
(中略)
高校生や大学生の親世代(社会人40~60代)が他の世代より「知っている」語が420語と最も多く、漢熟語、和語、外来語、新聞語彙などの偏りもなく、すべての分野で他の世代を上回った

高校生・大学生が親世代よりも「知っている」語は《表1》《表2》、辞書語彙ではSNS等仲間内で使われる「新語」が多く若者が新しい言葉を積極的に生み出し活用していることがわかる。新聞語彙では、特に大学生で現代社会の多様な価値観や社会の変化にかかわる語が見られた。』

と、高校・大学生ではSNS等で使われる「新語」への認知度が高く、その親世代は比較的まんべんなく語彙を知っているとの結果を示しています。

その他、
・社会を反映する語彙では「プレミアムフライデー」の認知は高い
社会への参画意識が高い人「語彙力」が高い
「語彙」が高い人は授業や仕事での活躍や出世への役立ち感が高い

など、興味深い結果が出ているので、一読をお勧めする次第です。

 

● 知ってる言葉でニーズと興味がわかる

私たちは通常「言葉」で物事を認識し、表現するので、自分の知っている言葉と関心事とは強い関係があります。

つまり、その人の知っている言葉から、その人の持っているニーズや興味の対象が推測出来るということになりますね。

今回の調査では、
「SNS映え」の大学生の認知度は83.2%、親世代は52.8%と約30%の差が出ていますが、その他に、
メディアリテラシー:大学生74.0%、親世代 31.9%
合計特殊出生率:  大学生54.3%、親世代 28.3%

など、ネット時代に関係する言葉少子高齢化に関連する言葉は、親世代よりもむしろ若い人達の方が認知度が高い、つまり関心を持っていることが読み取れるかと思います。

これは、マーケティングはもちろんのこと、公私を問わず、コミュニケーションについても当たり前のようで重要なことかと思います。

今回の調査でも、語彙力の高い人ほど、それが授業や仕事での活躍や出世への役立ち感が高いとの認識を持っていることがわかりますが、
これは、語彙力の豊富さが、対象とする事象の理解だけではなく、その分野に関するコミュニケーションにおいても役立っていることを示唆しているものだと考えられます。

 

● 知的資産経営における「言葉」「語彙」の重要性

知的資産経営では、人的資産(暗黙知)を構造資産化(形式知化)するサイクルを回すことを重要視していますが、
この形式知化は言語化(場合によっては図解の併用など)によって行われるものなので、形式知化においてもお互いが使っている言葉、キーワードの共有は大変重要になります。

認知度だけでなく、言葉の定義についても世代間や、業界などにより異なる場合があるので注意が必要ですね。

同時に、いわゆる「死語」のように、言葉の新陳代謝や陳腐化も意識して、社内外で共有すべき言葉を明確にし、その言葉と種類(対象とする分野)を増やしていくことが、暗黙知の形式知化の促進コミュニケーションの充実技能伝承などに役立つものと考える次第です。

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