リッツ・カールトンやザッポスに学ぶ知的資産経営における「権限委譲」とは?

● 知的資産経営における「権限委譲」の3つの視点

現場等への権限委譲は、色々な場面で課題として採り上げられるものの一つですね。

一口に「権限委譲」といっても、知的資産経営の麺では、以下の3つの視点から採り上げられる事が多いかと思います。

1.円滑な事業承継のための、後継者(候補者)への段階的な権限委譲
2.組織ガバナンスと経営リスクのための「経営者に集中している権限」の委譲
3.顧客へのニーズに迅速的確に応えるために、顧客に近い「現場」への権限委譲

1の視点については、帝国データバンクが
自社の強みを後継者にも理解してもらいつつ、後継者に段階的に権限を委譲して、穏やかな事業承継を実施することを進めています。
https://www.tdb.co.jp/knowledge/intellect/13.html

2の視点については、
「会社を未来につなげる10年先の会社の未来を考えよう」パンフレット
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2017/170327shoukei.pdf
が管理職等の権限の明確化、経営者に集中している権限の委譲をうたっています。

3の視点については、
「中小企業のための知的資産経営マニュアル」
http://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/pdf/00all.pdf
では、
「フットマーク株式会社」の商品開発に関する権限の社員への委譲による全員参加型商品開発の事例を示しています。

このように、知的資産経営においては、
「経営理念やビジョンを社内で共有し」
「その理念やビジョンを実現するために自社が持っている知的資産と、それをどのように活用するかの価値創造ストーリーも共有する」
ことで、権限委譲を進めて事業承継や顧客視点からの商品開発、顧客提供価値の実現を促進していきます。

● 権限委譲の具体的な方法

これは、色々なビジネス関連のネット記事で紹介されている有名な話ですが、
顧客満足度の高いサービスで定評のあるホテルのリッツ・カールトンでは、
従業員に2,000ドルの決裁権限を与えているとのこと。

また、最近、ES(従業員満足度)経営で有名な米国のザッポス(靴を中心としたアパレル関連の通販小売店)では、権限委譲の一例として従業員のツイッターでの情報発信を認めていると、ダイヤモンド・オンラインに掲載されています。
http://diamond.jp/articles/-/927?page=2

同じように、カスタマサービスの権限委譲で有名なサウスウエスト航空については、お父さんが亡くなって至急里帰りするのにチケットが取れないお客様に、従業員が自分の権限でチケットを無料で手配したとのお話を先日伺いました。

これらの例に見るように、

・決裁権限、情報発信(お客様とのコミュニケーション)について現場に権限委譲する仕組み
・その前提としての、採用時点から継続的に自社のビジョンや理念を徹底して従業員と共有する仕組み
・さらに、共有しているビジョンに沿った行動かどうかで評価する仕組み

の3つの仕組みを構造資産として構築し、維持してこそ業績の向上に結びつく権限委譲が出来るものと考える次第です。

 

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