中国副首相の外資呼び込みに関するコメントにみる、「予測可能性」の重要性

● 中国、外資呼び込むためビジネス環境の改善必要=副首相

2017年11月10日のロイターに表記の記事が掲載されていました。

https://jp.reuters.com/article/china-economy-businessinvestment-idJPKBN1DA0O6

(引用は「」でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)

「中国の汪洋副首相は、中国共産党機関紙人民日報への寄稿で、海外投資家のためにビジネス環境を改善し、サービスセクターへのアクセスをさらに拡大する必要があるとの考えを示した。」

として、海外の資本だけでなく、技術やビジネスの専門性も呼び込むべきであると指摘し、

その方策として
「優遇政策ではなく、公平で透明性が高く、法律に基づいた予測可能なビジネス環境を整えることで外資を呼び込むべき」との考えを示したとのことです。

また、知的財産の保護も取り上げ、「市場アクセス確保の条件として技術移転を義務付けるべきではないと指摘した」とのことなので、今後の中国の知的財産制度とその運用にどのような影響が出るかも興味深いところです。

(ご案内の通り、知的財産制度だけでなく、貿易に関する法規制にも特許保証などの規制があるため、こういったところも含めてどのように変わっていくか、注目したいと思います)

● 見えるリスクと見えないリスク

上記の副首相のコメントで「予測可能なビジネス環境」というのを優遇政策よりも重要視していることが、今回のコメントで、特に注目した点です。

中国に限らず、予測可能(その程度変動するかが予測できる)リスクと、予測不可能(どの程度変動するのか、全く分からない)なリスクとでは、実務的にも心理的にもその影響は大きく異なりますね。

ビジネスにリスクはつきものですが、単にリスクを減らそうとする前に、どんなリスクがあるのか、どの程度の影響と発生確率なのかを把握することがリスクマネジメントでは必須となります。
(もちろん「想定外」が起きること自体を、ある程度「想定」しておくとも必要ですね)

 

● 自分が把握している「リスク」を明確にしておく

全てのリスクを回避することはもちろんのこと、全てのリスクを正確に予測・把握することも、まず不可能であり、その事自体をきちんと意識し、社内で共有しておくことは大変重要かと思います。

そして、自分たちはどんなリスクまでは把握し、対応を検討しているのかを明確にしておくことが、「把握していない(予測不可能な)」リスクの存在も意識するうえで必要だと思います。

そのために、知的資産経営報告書のSWOT分析現在掴んでいるリスクを明確にし、価値創造ストーリーを作る中で、将来のリスクを想定する作業は大変有用な手法ではないかと考える次第です。

この記事がいいなと思ったら、クリックよろしくお願い申し上げます(*^^*)。


中小企業診断士ランキング

※ご質問・コメントは以下のフォームからどうぞ、
メルアドや本名は【不要】です
https://ws.formzu.net/fgen/S79909388/
ご質問やコメントへは、このブログでお答えさせて頂きます。

★ 「いちいちブログを見に行くのは面倒、自分の関心のある記事だけ読みたい」
とお思いではありませんか?

「知的資産経営で会社を元気に」公式メルマガでは、
このブログのサマリー、今日の名言などを配信しています。

日々の活動から得た、業務効率化や勉強法などメルマガだけの内容もありますので、ぜひご活用下さい!

バックナンバーはこちらから

http://blank-ex.com/bkn64717/chitekis/

メルマガ登録は以下からどうぞ(^o^)!

https://maroon-ex.jp/fx64717/cIBVFx

 

Follow me!