他の中小企業がＡＩ・ＩｏＴに求めているものは？

●　香川の企業、７割超がＩｏＴ・ＡＩに関心　生産性向上に期待

10月4日の日経に、上記の記事が掲載されていました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO21885130U7A001C1LA0000/

香川県のサイトでは以下のように掲載されています。
http://www.pref.kagawa.lg.jp/content/dir6/dir6_2/dir6_2_3/wov6xh170927154000.shtml

※＞2018年6月現在、残念ながら、上記のリンクは切れているようです。
（引用は「」でくくります。　改行は筆者挿入、以下同様）
「平成29年5月26日～6月16日の間、産業技術センターにおいて、製造業を中心とする県内企業479社にアンケートを送付し、129社から回答を得ました。」

「アンケートの結果、県内企業は「IoT」、「AI」に非常に高い関心を持っているものの、全体としての取組みはあまり進んでおらず、これらの技術を活用することにより、「生産性の向上」、「人材不足、人件費高騰への対応」、「品質管理向上」につなげたいと期待しているものの、導入に向けては、「専門的な知識を有する人材の不足」、「設備、システムのコスト」、「導入の検討コスト」、「相談先が分からない」といった課題があることが明らかになりました。」

として、ニーズでは生産性向上や人材不足への対応への期待が高く、

また、ＡＩ・IOT導入の現状と認識している課題としては、

人材と資金と相談相手の３つが主なハードルになっていることがうかがえます。

なお、アンケート結果には、ＡＩ、ＩｏＴとも回答した企業の７割以上が関心を寄せている一方で、
「ＩｏＴと同程度に関心は持ちつつも具体的な取組み
には至っていないことがうかがえる。また、「取組予定無」とした企業がＩｏＴと
比べて 10 ポイント以上高いことから、ＩｏＴよりも長期的に考えていることがう
かがえる。」
と、ＡＩとＩｏＴの導入に対する意識の差についても言及されていて参考になりました。

香川県HP　http://www.pref.kagawa.lg.jp/content/etc/web/upfiles/wov6xh170927154000_f01.pdf

※＞2018年6月現在、残念ながら、上記のリンクは切れているようです。

●　センサーでの情報収集など想像しやすいＩｏＴ、今ひとつ想像しにくいＡＩ

上記の導入に関する意識の差は、製造業でいえば、センサーなどからのデータで製造ラインの状況を把握し、故障予知や生産性向上につなげるというように、ある程度具体的な利用がイメージできるIoTと、
ヒトと機械とでどこが変わるのかがイメージしにくいＡＩという、メリットのわかりやすさの差も関係しているかと思います。

逆に言えば、具体的な導入・活用方法を想定していち早く利用を開始すれば、先行者利益が確保出来るとも考えられますね。

●　周りの動向把握と自社の事業の理解でＡＩ・ＩｏＴとの付き合い方を考える

今回は、香川県のアンケート調査結果でしたが、行政もＡＩやＩｏＴ、ビッグデータへの関心は高いので、他の自治体でも同種のアンケートなどは行っているかと想像できます。

自社だけでなく、同業他社が新規技術についてどのように考え、取り組んでいるか、普段のお付き合いの中で濃い情報を取るとともに、このようなアンケート調査などから、全体感を持つことは、ＡＩに限らず、新しい技術やサービス等への理解を深める上で有効かと思います。

同時に、自社ならどのように使えるだろうか、自社にとってのハードルは何かを考えるためには、自社自身の経営資源や強み、弱み、将来向かいたい方向が具体的に分かっていて、かつ社内で共有している必要がありますね。

コンサルタントなど、専門家のアドバイスを仰ぐ場合でも、彼らに自社をきちんと理解してもらわないと、有益なアドバイスを貰うことは難しいことは想像に難くありません。

将来の事業構想も含めて自社理解を深め、社内外と共有するうえで、知的資産経営報告書の作成も有効な選択肢の一つとして検討されることをおすすめする次第です。

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