2020年 新年の契約の手当てについて

アカデミー賞 パラサイト

【今日のポイント】

新年から、気持ちも新たに仕事を始める上で、年度替わりも見据えた契約上の手当てのポイントを、会計面、人事面、人材育成面などからいくつかお話しいたします。

● 新しい年としての対応

改めまして、新年明けましておめでとうございます。

お正月休みはいかがお過ごしでしたでしょうか?

私は、本日が仕事初めとなりますが、本年もよろしくお願い申し上げます。

今年は、7~9月の東京オリンピック・パラリンピックを始めとして、電力会社の送配電事業の「法的分離」、大企業でのパワーハラスメント防止義務化、年末には「はやぶさ2」が小惑星「Ryugu」の探査を終えて帰還など、色々なイベントや制度変更が行われる年となります。

このような、大きな流れも視野に入れつつ、今年と3月末の年度末に向けた契約面での対応のポイントをいくつかご紹介したいと思います。

 

● 年度末に向けた対応

会計年度を4月~3月としていることもあり、4月~3月が会計年度という企業は今でも上場企業では8割以上と大半を占めています。

この年度末に向けた契約面での対応としては、大きく

1>会計上の対応

2>人事上の対応
さらに
3>法制度面の対応

を考える必要が出てきます。

 

1>については、委託開発などの成果の受け取り時期と費用支払などお金の収受の時期が重要なポイントとなってきます。

いつまでに報告書などの成果の提出・受け取りを行い、請求書を発行して費用を支払うかを、契約書に記載する際に、自社と契約先の社内手続きの期限からが逆算して、余裕を持って決めておく必要が出てきますので、自社の経理担当者にも確認しつつ、契約締結自体のスケジュールも含めて対応していくことが必要となります。

また、成果や費用だけでなく、交換した秘密情報の秘密保持期間なども、年度で期限を設定している例がありますので、契約の期限管理上、今年度末までに必要な措置を取っておくことを忘れないよう、今から契約が終了したり、残存期間が終了したりする事項を洗い出しておくことをお勧めする次第です。

2>の人事上の対応は、人事異動への対応となります。

職場間の定期的な人事異動に加えて、12月を定年退職の時期と決めている企業(契約先も含めて)の場合は、契約の締結者や契約案件の主要関係者の異動・退職は、契約の交渉、社内稟議、契約締結(締結者名の変更など)を含めて大きく影響を与えるものですので、この時期には、十分に余裕を持って、契約の諸手続きを進める必要が出てきます。

 

3>の法制度面については、やはり4月からの改正民法への対応が一番重要ですね。

来年度から使う契約のひな形の修正や、現在交渉中だが、締結は4月以降になりそうな契約の内容の見直しなど、十分に気をつけて、必要に応じて顧問弁護士など外部の専門家の協力も得ることが必要かと思います。

また、契約交渉が2019年上期から長引いていた場合などは、消費税の扱いも8%から10%に変更されているかなどのチェックが欠かせなくなりますので、併せてご留意いただければ、大変幸いに存じます。

 

● 中長期の課題

4月はまた、新卒入社の社員が入ってくる季節でもあり、それに伴う教育なども計画されているかと思います。

この年度始めからの教育計画の中に、契約に関わる法務や知財のわかる人材(契約人材)の育成、確保も入れておくためには、今から来年度の人材育成計画を立てて、自社や職場の教育計画に組み込んでおくことをお進めする次第です。

また、来年度だけでなく、更に中長期の自社に必要な人材の育成や確保の観点から逆算して、来年度の計画を立てるという意味でも、この時期に契約や知財に関してどんな人材が今後必要となるか、外部のサービスの利用と併せて検討することは、大変有効であり、その際には、知的資産経営報告書や経営デザインシートに記載する現在の自社の知財や知的資産、将来必要とする知財や知的資産の記入が、上記の検討上有効なツールになるものと考える次第です。

 

なお、中小企業でも使える契約管理システム、契約チェックサービスなども出てきていますので、これら新しいサービスやシステムの導入を考える場合の予算措置なども今から進めて来年度に備えておくと、より効率的で高度な契約業務が行えますので、検討されてみてはいかがでしょうか?

 

★ 以下のランキングに参加しております。ぜひ、クリックよろしくお願い申し上げます(^^)。


中小企業診断士ランキング

 

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。