デジカメ売り場での「お試し」にみるネットとリアルの融合

● デジカメ売り場の救世主 機能試せる仕掛け手作り

NIKKEI STYLEに2018/2/4の日経MJの表記の記事が掲載されています。

https://style.nikkei.com/article/DGXKZO26490160S8A200C1H53A00?channel=DF240820172859

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

インターネット通販の台頭で販路としての役割が問い直される厳しい状況にあって、コジマのデジカメ売り場の救世主となっているのが橋本菜津美さん(29)だ。現在はコジマ×ビックカメラ梶ケ谷店(川崎市)に勤務し、主任としてデジカメ売り場に立つ。

「ネット通販が台頭する時代だからこそ、ネットにはない接客を追求したい」という橋本さんが重視するのは商品の魅力を体感してもらうことができる売り場の演出だ。工作好きな一面を生かして、カメラの機能を実感してもらうための手づくりの仕掛けを売り場に用意する。

(体験を重視した)コト軸の提案が一番よく伝わる」。橋本さんは常にコジマの木村一義会長兼社長のこの言葉を売り場づくりで実践する。例えば、過去に勤めた店舗では100円ショップで購入したガーデニング用の風車を売り場のあちらこちらに取り付けた。

カメラの性能は「動く被写体」への対応で違いが際立つ。風車は「文字を書き込んだ羽根をファンで回転させて、試し撮りをしてもらう」ため。高速で動く被写体をしっかり捉えたカメラは一目瞭然だった。』

商品の特性(デジカメのスマホに対する「動体視力」の優位)をお客様に直接体験してもらうことで、ネット通販との差別化を果たしている事例ですね。

 

● ネットとリアルの融合におけるお客の体験支援(試着、試食など)

ネットに押されるリアル店舗ですが、「モノ売りからコト売り」体験重視型のマーケティングではリアルならではのお客にとってのメリットのわかり易さ、伝えやすさという機能、役割はむしろ増大する場合も出てきています。

例えば介護用品やまくら等の健康用品などでは、以下のような日経MJの表記の記事が掲載されていました。

『睡眠の悩み、環境再現し解決 女性店長が薦める寝具』

https://style.nikkei.com/article/DGXKZO26200170W8A120C1H53A00?channel=DF240820172859

『普段使っている敷布団について、高さや硬さを聞き出し、実際に寝ているときの状況を店内で再現するためだ。子供と並んで寝ていると聞けば、「シングルサイズの敷布団を2枚つなげて敷いているんですか」などと細部まで確認していく。

漠然と違和感を抱えているところにいきなり、「どんな悩みですか」と尋ねても、多くの来店客は面を食らうだけ。答えやすい質問から始めて、会話のリズムをつくることがもれなく情報を聞き出すコツだという。

敷布団の状況が把握できれば、売り場にあるベッドに敷布団を敷き、お目当ての枕の品定めだ。いろいろな枕を試して、寝心地を確認していく。その際、長澤さんが特に気を配り、注意深く観察するのは寝ている姿勢。横向きなら、抱き枕を薦めるなど、体に負担のかからない姿勢で眠ることができる枕を提案する。』

と、お客様の使い方(この場合は寝具や眠る姿勢を含めた眠り方)をまずは把握すること、更にお客様にも自分の使い方を理解していただく所に、リアル店舗ならではの特徴(実際にお客様に寝てもらう)を使って成果を出しています。

 

● ネットとリアルの役割分担

「ステーキ店ケネディの倒産と青山のデジタルラボの成功の共通点は?」
https://wp.me/p9D2bS-ks

で、リアル店舗で試着、注文はネットでの役割分担を行っている紳士服の青山の事例をご紹介し、

「「AI、ITでの当たり前」をリアルに-新しい螺旋的発展の起点」
https://wp.me/p9D2bS-vu

で、現在は新規技術としてアナログの世界を変革、または置き換えているAI・IoTやAR/VRもさらに高度な螺旋的発展の起点(モデル、お手本)となっていくだろうとの予想をお伝えしましたが

アマゾン・ゴーや中国上海の無人店舗など、リアル店舗の改善、進化にネットやAI・IoTが裏方(バックヤード側)で関わってくるなど、ネットとリアルの関わり方も多様化していることを改めた感じる次第です。

 

● 競合ではなく、融合・役割分担の視点でネットとリアルを見直す

野村総合研究所が公表した「2022年度までのICT・メディア市場の規模とトレンドを展望」
https://www.nri.com/jp/news/2016/161121_1.aspx

では、国内におけるB to C(企業と消費者間の)EC市場の規模は2018年度に20兆円へ達する見込みとのこと。ECが自社事業に何らかの形で影響することは避けられない状況です。

また、
「中小企業向けデータマーケティング支援サービスあれこれ」
https://wp.me/p9D2bS-h9

で紹介したように、

Webを利用したマーケティングからデータマーケティングなど、ICTを活用したマーケティングに関して中小企業向けのサービスを展開する企業は数多くありますね。

このように、リアル店舗とネットを結びつける環境は整ってきている中では、昔の「クリック アンド モルタル」のように単純に広告媒体としてネットを利用することから始まって、コト売り(体験型消費)への対応の中で、ネット(オンライン)とリアルの併用はますます必要なことになってきていることを改めて実感します。

自社の知的資産をまずは現状把握としてネット上で使っているもの、リアル(店舗、工場、オフィス)で使っているものに分けて洗い出し、各知的資産が今果たしている機能は何かを明確にした上で、これらを組み合わせて見てはどうか、リアルで使っているものをネットで、あるいはその逆の使い方はできないかを考えてみることから、ネットとリアルの融合を考えてみてはいかがでしょうか?

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