秘密情報のリスクを回避する方法!秘密保持契約入門(2/5)~契約交渉の前準備

秘密保持契約 事前打ち合わせ

● 今回のご説明

1. 秘密保持契約の必要な場面

2. 契約交渉前の準備

3. 秘密保持契約の主要項目とポイント-1

4. 秘密保持契約の主要項目とポイント-2

5.契約締結後の管理

2. 契約交渉の前準備

秘密保持契約に限りませんが、契約ではその前準備と、契約締結後の管理も非常に重要です。

ここでは、秘密保持契約を結ぶ前の準備ついてお話しいたします。

 

2-1. 何のために秘密情報を交換するか、情報交換中、情報交換後に何をやるのか(社内関係者やクライアントと情報交換の目的を共有)

何よりもまず最初にやるべきことは、
その相手との情報交換の目的を明確にして、社内・クライアントなどの関係者と共有することです。

実現したい目的によって、誰のどんな情報が欲しいのか、こちらは誰にどんな情報を与えるのかが決まってきます。

さらには、目的を実現したい時期によっても、情報交換する相手や段取りが変わってくるので、自社の情報交換の目的をそのビジネス上のゴール(例えば、特定の商品・サービスの開発、自社商品の売り込み、販路開拓など)から逆算して設定することが重要になります。

そして上記の目的によって、当然ながら契約内容も変わって来るわけです。

 

2-2. 相手と自分のどちらが秘密情報を多く出すのか、重要な秘密情報は どちらが出すのか(秘密保持の義務の強度、秘密保持期間を決める ために必要)

目的が決まったら、今度はその目的からみて、

自分と相手の双方が出す(受け取る)情報はどのようなものかを洗い出します。

そして、自分と相手のどちらが多くの秘密情報を出すのか、
相手にとって、あるいは自分にとって重要な秘密情報を出すのはどちら側かを考えます。

自社の重要な秘密を出す場合、秘密保持の義務は強くすることが望ましいですし、一般に秘密保持の期間も長く設定する必要が出てきます。

逆に相手の重要な秘密情報を頂く場合、きちんとその情報を管理することはもちろん必要ですが、相手への約束としての契約では、あまり厳格な秘密保持義務は負わないようにした方が良いことが多いですし、、
秘密保持期間も必要な範囲でなるべく短い方が、管理の負荷の面でも、秘密情報漏洩による契約違反のリスクの低減の面でも望ましいと言えるかと思います。

2-3. 自分が出す秘密情報をどう使ってほしいか、相手の秘密情報はどう使いたいかの検討(目的からブレークダウン)

交換した秘密情報をお互いにどう使うのか、これも情報交換の目的からブレークダウンして具体的に決めておく必要があります。

よく、秘密保持契約では「目的外使用の禁止」という条項を入れますが、これは、単に第三者に漏洩や開示しないだけでなく、情報交換の目的以外に相手の秘密情報は使わないというお約束となります。

また、秘密情報の使い方によっては、その情報をコピー(複製)したり、あるいは特定の第三者(例えば自社の関係会社など)と共有したりしたい場合が出てきます。

こういった、秘密情報の使い方も具体的に想定しておくことが、契約の交渉においてもお互いの認識の食い違いを起こさないために必要となります。

 

2-4. 出す秘密情報、もらう秘密情報の管理の仕方(どこまで義務を掛けるか、どこまで義務を負えるか)

管理方法については、契約書の文面に非常に具体的に記載する場合と記載しない場合の双方がありますが、いずれにせよ、秘密情報の重要性と、自社の管理体制からみて、どの程度厳重に秘密情報を管理できるか、管理するべきかと

相手にどのように自社の秘密情報を管理してほしいかの双方からお互いの秘密情報の管理方法を決めていく必要があります。

特に、「出来ない約束はしない」という視点からも、秘密情報の管理条件の取り決めは、秘密保持期間と並んで重要となります。

 

2-5. 出す秘密情報の準備(資料の各ページに日付と会社名と「機密」や 「Confidential」などを書いておく)

相手に出す情報には、出来れば資料の各ページ(少なくとも秘密情報が含まれるページ)に「機密」、「Confidential」など秘密情報であることを明記するとともに、誰がいつ出した情報かがわかるように、日付と提供者名を入れておくことが必要です。

秘密保持契約でも、秘密情報の定義として、相手に「これは秘密だよ」と明示して渡した情報のみを秘密情報とする場合が一般的です。

2-6. 個人情報が含まれるか(含まれる場合には契約に個人情報保護法遵守の規定を入れる)

これはケースによりますが、例えば顧客リスト、取引先リストや、社内の生産性向上のためのIT導入の際に従業員のリストを相手に渡すなど、個人情報の受け渡しを行う際には、相手と自社だけでなく、第三者に対する義務も発生するので、個人情報保護法を遵守してお互いに管理する必要が出てきます。

 

次回第3回は、秘密保持契約の主要項目とポイント(前半)についてお話する予定です。

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