デバイスとメディアの発達による五感を使ったブランド強化と権利化の流れ

daniel puelによるPixabayからの画像

【今日のポイント】

マスターカードのサウンドロゴ、EVの人工走行音の開発競争など、「音によるブランド強化」が進んでいます。

その背景には、スマートフォン等による動画と音を伝達するメディアの発達があるかと思います。

今後、触覚の伝達・再現技術の進展も含めて「五感によるブランド強化と権利化」が進むものと考える次第です。

 

Mastercardがサウンドロゴを発表-オーディオアイデンティティの策定へ

だいぶ前の記事になりますが、2019/2/19のAXIS web Magazineに表記の記事が掲載されていました。

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『クレジットカードの Mastercardは、ブランドの新たな発信に向けて、同社のサウンドロゴを発表した。顧客が世界中のどこでもMastercardと関わるときに、これまでになく覚えやすいメロディを流し、シンプルでシームレスな親しみを提供するという。』

マスターカードのサウンドロゴのURL(動画)はこちら確かに耳に馴染みやすい音楽と感じます。

 

BMWの次世代電動コンセプト、「M」に相応しいサウンド追求走行音を共同開発

自動車の分野では、2019/6/26のResopnseに表記の記事が掲載されていました。

『BMWグループは6月24日、次世代の電動コンセプトカー、『ヴィジョンMネクスト』(BMW Vision M NEXT)の走行サウンドを、作曲家のハンス・ジマー氏と共同開発した、と発表した。』

以下の記事にもみるように、自動車メーカー各社はEVの走行音開発に力を入れているようです。

これも音によるブランドづくりの一環ですね。

『アングル:EVの「身分証明」、人工走行音開発で各社が火花』

2019/3/9のロイターの記事。

『[ジュネーブ 5日 ロイター] – 自動車メーカーは、電気自動車(EV)の接近を歩行者に知らせるための理想的な人工走行音の開発を競っている。

こうした中で5日に開幕したジュネーブ国際自動車ショーにEVを出展した独自動車各社の幹部らは、それぞれの開発状況をロイターに明らかにした。 』

 

「デバイスとメディアの発達による五感を使ったブランド強化と権利化の流れ化」

今回の記事から「デバイスとメディアの発達による五感を使ったブランド強化と権利化の流れ」が窺えるかと思います。

音の商標は欧州では以前から認められており、日本も近年認められて、
2015年時点で、久光製薬、小林製薬などが出願しています。
『登録を認める旨の判断をした新しいタイプの商標の一覧』

欧米では、匂いや、味・触感の商標も登録例が出ています。
『新しいタイプの商標に関する海外海外登録例・主要判決例登録例・主要判決』

ヒサミツや小林製薬など多くの企業はいままで、TV中心に自社のブランドに関わる音・音楽を消費者に届けて来たと思いますが、

スマートフォンなど音や音楽を聞けるデバイスやYoutubeなど動画メディアの普及も、サウンドロゴの価値を高めている背景にあるかと思います。

EVの無音走行に対する安全面での対策では、以下の記事のようにすでに2010年委はハイブリッドカーから取り組みが始まっていますが、

『トヨタ、ハイブリッドカーの無音走行対策として車両接近通報装置を発売』

『センス問われる設計者、電気自動車に「エンジン音」』

『「無音で近づくEVは危険」日産自動車が電動車の車両接近を知らせる音を開発』

振動も、音も出ないということは、いろいろな音や振動をデザインして追加することができるということにもなります。

また、音の発生源をコントロールできるので、車内と車外への音を別々に出すことも可能になります。

車内向けには、快適性や居眠り運転防止、疲労防止などの観点から、
社外向けには安全面に加えて、上述のマスターカードのソニックロゴのように、ブランディングの観点から、適切な音と音量を、周りの環境に合わせて組み合わせながら発するようになるものと思われます。

その際に、ブランドとつながる運転音については、商標など知的財産権による権利化も進むと予想しています。

聴覚と視覚以外の触感などは、通常実物でないと感知できませんが、

以下の記事の京セラの触覚再現技術やアップルの触覚を用いた周囲の情報の通知技術など、今後デバイスやメディアが発達するに連れて、視覚以外の五感を使ったブランディング、マーケティングが発展し、それに連れて五感に関わる知的財産の権利化も進むものと考える次第です。

・京セラの知財サイト:『かつてないほどリアルな触覚を生み出す触覚伝達技術「HAPTIVITYR」』

『そこで、圧電素子に振動と圧力検知の両方を行わせ、さらに一定の振幅量、周波数、タイミングを1つの制御装置に集約、生成することで、リアルな触感を実現しました。』

 

・『アップル、周囲のようすを触覚で伝える技術の特許出願?盲導犬や聴導犬の替わりに』
2018/7/4のCNET JAPANの記事

・『指先から全身へ広がる、触覚・触感の活用』

2018/4/4の日経XTechに掲載された、「VRやロボティクス、質感デザインで注目、触覚技術の開発・活用のポイント」の講師、名古屋工業大学 大学院工学研究科 電気・機械工学専攻 准教授の田中由浩氏へのインタビュー記事。

なお、EVの人口走行音開発については、五感によるブランド化に加えて、「行政による音環境の整備」が進むことも予想されます。

行政面では、今まで音量規制メインでしたが、
自治体ごとに特色のある運転音(例>鎌田なら鎌田行進曲、高田馬場なら鉄腕アトム、田園都市ならば、森などの自然音)や、高齢者には聞き取りにくい高音域を避けた運転音など、音の種類についても規制ないし推奨制度などを考えることも可能になってきます。

電気自動車だけでなく、電気バスや燃料電池バスなども加えると、音環境について交通機関において対策をとれるデバイス(選択肢)が増えるので、スマートシティ化の中でいろいろな工夫がなされるものと考える次第です。

 

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