イオンとフジのキャラクターの共有にみる顧客の認知・注意獲得の競争と「顧客の生産性向上支援」

● イオンとフジ コンテンツ事業で提携 知的財産を管理・活用

2018/10/11のFNNPRIMEに表記の記事が掲載されていました。

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『イオンとフジテレビは、コンテンツ事業で提携すると発表した。

フジテレビが子ども向けのバラエティー番組を制作し、番組に登場するキャラクターなどの知的財産を共同で管理しながら事業化を進める。

イオンは、番組キャラクターを店舗でのイベントや、商品開発に活用することを予定している。

まずは国内で放送を始め、その後、東南アジアや中国など海外へ展開していく方針。』
 
同提携は、
「共同IP(intellectual property)開発事業プロジェクト発足について」

という題で、同日 両者からもプレスリリースされています。

プロジェクト名は「じゃじゃじゃじゃ~ン!プロジェクト」

10月13日より放送をスタートした子ども向け情操教育番組「じゃじゃじゃじゃ~ン!」の中で、キャラクターなどのIP(知的財産)を展開し、イオンの持つオウンドメディアで同IPを利用したコンテンツの一部が拡散され、番組自体が話題になるだけでなく、本プロジェクト派生のIP国内外の各イオン店舗・イオンモールにてイベント化、商品化され、販売されることで、子どもたちにとってより身近な存在になっていくことを目的としているとのこと。

現時点から東南アジアを中心にグローバル展開を見据えたものであるところに両社の意気込みが窺えるかと思います。

 

● 顧客の認知獲得競争

イオンとフジテレビジョンの提携は、ご当地キャラによる地域振興にも似た連携ですが、

テレビと店舗という顧客とのインターフェースの活用とも、顧客の認知、注意を獲得するための競争力を高めるための連携とも言えるかと思います。

インターネット、SNSなどの情報流通経路、そしてスマートフォンに代表される情報収集のデバイスの普及により、顧客の情報収集能力は向上していますが、収集した情報の(楽しむことも含めた)処理能力と、コンテンツなどに顧客が消費できる時間の限界は中々広がらないのが現状かと思います。

その中で、顧客の情報収集とその処理に費やす時間という「市場」の獲得競争が顧客の認知獲得競争を通じて進んで来ていると感じる次第です。

 

● 顧客の消費の「生産性向上」を支援する

上記のように、情報・コンテンツが溢れている現在、顧客・消費者の情報やコンテンツに当てられる時間には限りがあります。

従って、顧客がコンテンツなどに当たられる時間を増やす、または同じ時間内で消費(対応)出来るコンテンツの量、つまり顧客のコンテンツ消費の「生産性」を上げる手段を、コンテンツとセットで提供することも、考える価値があるかと思います。

これは、いわば食材を販売する時にその食材の調理方法や調理ツールもセットで提供することに似ていますね。

顧客の情報処理を軽減するためにその情報を分かりやすく整理する、例えば以前

「聴覚のサブリミナル効果に考える顧客の時間のいただき方」

でもお話した、視覚・聴覚のサブリミナル効果の活用など、時間消費の制限を広げるという視点から、視覚情報に対して聴覚の活用、ARなどの複合情報での提供や、

「AIやIoTによる働き方改革サービスにみる「集中力」の重要性」
などでご紹介している個人・組織の生産性向上の手法を、サプライヤー側だけでなく、顧客にも適用することを考えてみることで、新しい市場やサービスを見つけるヒントが得られるものと考える次第です。

 

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