2019年の年末と2020年に向けた、契約の手当について

年替わり

【今日のポイント】

2019年度もあと2週間。何かと慌ただしい時期ですが、契約の実務においてこの時期に注意すべきポイントを、社内稟議から締結までの作業での注意点、期限管理、契約締結後の支払いなどについて簡単にまとめましたので、ご参考になれば幸いに存じます。

 

● 2019年末に向けて

2019年も12月半ばを過ぎて、あと2週間ほどとなりましたね。

1227日(金)が年末最後の営業日という企業も多いのではないかと思います。

「師走」というだけあって何かと慌ただしい時期ですが、年末年始に向けて契約の実務上注意すべきポイントをいくつかお話したいと思います。

 

契約締結と人事異動

年末に向けて、契約先との交渉も合意に達し、社内の手続きと押印作業に入った契約案件をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

この場合、特に気をつけるべきは、年替わりに伴う人事異動ですね。

年末年始は、4月の年度替わり、7月の株主総会後、10月(半期毎、あるいは会計年度が10月からの企業)などと並んで、大きな人事異動が多い時期となります。

社内稟議(上申)については、合議箇所の承認者や決裁者、契約書では締結者の人事異動の可能性について、注意が必要となります。

なお、以下の注意点は、自社だけでなく契約先についても同様ですので、相手の企業の会計年度(4月始まり、10月始まり、1月始まりなど)の確認や、締結者等の人事異動の可能性にも目配りが必要となります。

1.社内手続き中の人事異動

社内上申中に決裁者が変更になると、再上申などが必要になり、契約締結作業が遅れる原因となります(新しい決裁者への事前説明も必要になりますね)。

また、契約交渉の担当者や関係する部所の主要メンバーの異動も、スムーズな契約手続きの妨げとなるので、定期的な人事異動の時期には十分に余裕を持って契約手続きを始める必要があります。

2.契約書の押印作業中の人事異動

契約書の締結者(契約書の押印欄)が契約書作成時から、押印作業中に変わってしまうということも何度か経験しています。

この場合、契約書の作成からやり直しとなるので、かなりの時間のロスが発生してしまいます。

契約書押印作業中の年替わり

契約では、最後の締結者の押印日を契約締結日とすることが多いのですが、

契約書の締結日に「2019年  月   日」と記載していた場合、押印作業の途中で2020年に変わってしまうと、これも押印作業の手戻りの原因となります。

押印作業は自社だけでなく相手の都合もあることなので、余裕をもってスケジュールを組むと共に、締結日の年の部分も空欄にしておくことを、12月の契約書づくりではお勧めする次第です。

契約締結後の対応

1.期限管理

秘密保持期間など、契約内の各種有効期限の終了日が年末になっている場合には、秘密情報の返還などの作業が発生することがあります。

年度替わりや年末には、これら契約の有効期限も重要な管理項目となってきます。

 

2.支払い等の対応

契約締結後、所定の期間内に費用を支払うという契約もよく目にしますが、自社または相手の会計年度が1月始まりの場合、その年度内に経理処理を終える必要が出てくる場合が多いので要注意となります。

経理処理に必要な期間も含めて、契約締結のスケジュールを組むことが、会計年度の変わり目には特に気をつけるべきポイントとなります。

法規制等の変更

2019年10月からの消費税増税や、2020年4月からの改正民法施行など、契約の内容や、実務面に大きな影響を与える法規制等の改正も要注意ですね。

上記のような業界を限らない大きな法規制変更だけでなく、契約内容に関連する法規制(技術契約の場合ですと、特許法などの知的財産権法など)の施行日にも注意を払う必要があります。

 

以上、簡単に年替わりに向けた契約上の確認や対応のポイントをお話いたしましたが、案件ごとにも注意すべき点が出て来る可能性がありますので、現在対応中の案件について、確認をしておくことをお勧めする次第です。

 

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