新事業のヒントとなるキーワード>AI・IoT×レガシー

【今日のポイント】

ペーパーレス化の障害となるのが、既存の古い紙資料。どうしても新しいデジタルデータと紙資料の二重管理が発生してしまいますね。

こういった「レガシー」への対策としてAI・IoTを活用するサービスが続々と出てきていますので、活用するだけでなく、自社やお客様が困っているレガシーはなにか、それを解決するのにAI・IoTが使えないかと考えることは有効な問題解決の切り口かと思います。

 

● TIS、AI-OCR「Tegaki」を使った業務デジタル化ソリューションを展開
~ 第一弾として紙資料データ化ソリューション「Paper Searcher」を提供~

2019/3/22 TISインテックグループは表記のリリースを公表しました。

(引用は『』でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)

『 TISは、コージェントラボと協業することで同社のAI-OCRなどのサービスを活用した共同事業の展開を目指します。
 協業の第一弾として TISは、「Tegaki」をAI-OCRエンジンに採用した、紙資料のテキストデータ化と検索を可能にする紙資料データ化ソリューション「Paper Searcher(ペーパー・サーチャー)」の提供を開始します。
「Paper Searcher」は、「テキスト領域の自動検知」「高精度なAI-OCRによるテキストデータ化」「辞書機能を活用した補正機能」という特長をもったAI-OCRサービスです。

(中略)

 TISは、「Paper Searcher」を、報告書や議事録など紙で保管されデジタル化していない企業や、古い紙論文が大量にありデジタルデータでの検索が課題となっている大学、研究機関などに向けて提供していきます。
 また、今後はコージェントラボをはじめとした協業企業とともに、AI-OCRサービスと帳票振分処理、補正処理、データ変換、データ連携といった周辺ソリューションを組み合わせた以下のような業務デジタル化ソリューションを展開していきます。』

名刺のデータ化ではSANSANが有名ですが、通常の紙資料については、現在のような、OCR機能を持った複合機に自分でスキャニングしてテキストデータ化していることが多いかと思います。

今回のような、画像データをクラウド上で処理して、テキストデータ化してくれるのは、セキュリティーの問題はきちんと考える必要がありますが、かなり便利でペーパレス化に貢献するのではないかと思います。

同社のサービスの詳細はこちら

● レガシー対策にAI・IoTを活用する

ペーパーレス化に限らず、例えば設備の更新などでも、古い設備が残っているとメンテナンスの標準化や一元化に支障をきたすことがありますね。

また、橋やトンネル、エネルギー分野などの社会インフラについても、古いインフラをすべて更新することは難しく、どうしても新旧の設備やシステムが混在してしまうことを多く目にします。

ペーパーレス化におけると既存の紙資料や社会インフラの老朽化対策など、既存のレガシーへの対応は、システムの二重化やダブルスタンダードを回避するためにも今後大変重要になってくるかと思います。

また、画像データなどでは、以前から印紙の写真やテープに撮ったビデオなどを、新しいメディアに保存し直すサービスがありますが、これらもAIなどで手軽にデジタル化し、劣化した画像を修正するなどすることは、レガシー活用の一例となるかと思います。

技術面だけでなく、資料の保存や共有、管理方法などのルール・制度面も含めて、レガシー対策×AI・IoTという切り口は、生産性向上や新しいサービスのヒントになるものと考える次第です。

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