技術契約と関連情報の一括管理の重要性と利用可能なサービスの広がり

情報管理 書類管理

【今日のポイント】

行政も含めて、契約のオンライン化が進み、利用できるサービスプラットフォームも広がりつつあります。

研究開発や自社事業で使用する技術の調達に必要な技術契約と関連情報を一括管理する必要性は高まっており、まずは業務プロセスを経営デザインシートなどで可視化しつつ、契約と関連情報を重要な知的資産と位置づけて管理する意識付けから始めてはいかがかと考える次第です。

 

● 技術契約と関連情報を一括して管理する重要性

以前のブログトピックスの中で、技術契約を締結したあとの、契約書とそれに基づいて交換した秘密情報や共同開発の成果などの情報の管理についてお話してきましたが、

技術契約の締結はゴールではなく、そこから実際の共同検討や情報交換、共同研究などが始まります。

これらの活動の中で相手に提供した情報、相手から受け取った情報、そしてディスカッションや開発の中で新たに生み出されたアイデア・開発成果などの情報については、
契約の中で取り決めた条件に沿って取り扱うことが必要となります。

秘密保持契約でいえば、秘密保持の期間、開示範囲、利用目的や返還・破棄などの項目が、

共同研究契約でいえば、共同開発契約に基づき成した開発成果の帰属、成果の利用方法や第三者への許諾条件、改良発明の取り扱いなどが重要な管理対象となります。

詳細は、以下のブログトピックスもご参照いただければ、大変幸いに存じます。

『秘密情報のリスクを回避する方法!秘密保持契約入門(5/5)~秘密保持契約締結後の管理』

 

『秘密保持契約における秘密情報開示範囲のポイント(概要)』

 

『共同研究開発の成果を最大化する方法! 共同研究開発契約入門(3/3)』

 

『委託契約のポイント(入門編)-その(5)契約交渉時のポイントと契約締結から契約後の管理まで』

 

● 契約と関連情報の一括管理の仕組み構築

上記のように、技術契約と関連する情報の一括管理は重要ですが、実際に行うとなると、組織的かつ継続的に実施できる企業は大手も含めてまだ少ないのではないかと感じております。

このような状況の中で、以下の記事にみるように、契約を含めた業務のオンライン化、デジタル化が進み、利用できるサービスもだいぶ広がって来ています。

・ 契約をデジタル化せよ。弁護士が起業したデジタル契約書プラットフォームIronclad

2020/11/10のTECHBLITZの記事。

⇒法務部門向けの契約管理システムが紹介されています。

契約書だけでなく、関連する情報の管理も重要なため、どのような内容か、関心を惹く次第です。

 

・ 国内初※1 AIによる訳文編集サポート機能を「お試し翻訳」にて提供開始

2020/11/9の株式会社みらい翻訳のプレスリリース(PRTIMES_JPより)。
⇒契約書だけでなく、翻訳などの関連情報もこの様に作成・編集や管理を一貫して行う必要性を、特に英文契約などでつとに感じる次第です。

 

・中小企業の法務部門DX支援のリーガルテックを提供する株式会社リセが、ミロク情報サービスと個人投資家から2億1570万円の資金調達を実施

2020/11/17の契約書レビューAIのクラウドサービス「り~が~るチェック」を展開する株式会社リセのプレスリリース(PRTIMES_JPより)。

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『「り~が~るチェック」においては、契約書の作成からレビュー、翻訳、管理やノウハウ共有までを実現するサービスとして、業界最低価格水準(当社調べ)となる月額2万円(翻訳機能や英文レビュー機能を含める場合は月3万円)という価格帯での提供にこだわっています。
経済産業省推進の「IT導入補助金2020」対象ツールにも採択されました。』

⇒法務支援ビジネスにもICT活用と定額制導入が進んでいる事が窺えるかと思います

 

・電子契約サービス「GMO電子印鑑Agree」と契約書管理システム「Marshall」がサービス連携を開始

2020/11/2の株式会社LegalForceのプレスリリース(PRTIMES_JPより)。

『「GMO電子印鑑Agree」で契約締結が完了した電子文書の案件情報(契約書情報)を「Marshall」上へシームレスに同期し、AIによる自動読み取り・整理によって検索可能なデータベースとして保存することができます。』

⇒AI契約レビューから電子署名、そして契約管理まで一気通貫で行えるサービスの提供につながる動き。
ユーザー側もプラットフォーム選びが重要になりますね

 

● 知的資産経営の中で、技術契約関連情報とその管理方法も知的資産に位置付ける

上記のように、契約書や関連情報を紐付けて管理できるプラットフォームの提供は、以下の行政の押印レスの動きなどもあと押して、今後さらに広がって来ます。

・行政手続き上の押印廃止をめぐり、すべての府省庁の検討結果がまとまり、およそ1万5000種類の手続きのうち、印鑑登録などが

2020/11/13のNHK NEWS WEBの記事。
⇒新型コロナ第3波が報道される中、行政手続きも押印レス、オンライン化が急がれますね。申請する側も迅速な対応が必要と感じます。

 

『総務省のテレワーク調査に考える、テレワークの広がりに応じた知財と契約の管理』でもお伝えしましたように、テレワーク等の普及に合わせて、リスク管理と成果活用の両面から、重要な知的資産として技術契約に基づく秘密情報や開発成果、その管理の仕組みを位置付けて、経営の課題として意識する事が必要であり、

そのためにも業務プロセスの可視化を経営デザインシートや知的資産経営書の作成を通して行う所からまず始めることをお勧めする次第です。

 

★ 以下のランキングに参加しております。ぜひ、クリックよろしくお願い申し上げます(^^)。


中小企業診断士ランキング


特許・知的財産ランキング

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。