AI・IoT導入方法を考える際のヒント-第3回IoTパートナーコミュニティ レポート1にみる基本の視点と応用

顧客 着目 カスタマー

【今日のポイント】

AI・IoTなどの新技術の導入においても、顧客や現場の利用シーンに着目するという基本の視点は変わらない。そこに「歴史に学ぶ」という視点を加えることでより客観性・普遍性のある検討が可能になります。

● 「協創」でつくるIoTビジネス、第3回IoTパートナーコミュニティ レポート1 ―物流・IoT×AI・ヘルスケア

2018/12/25のIoTNewsに、表記の記事が掲載されていました。

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『協創を通じ、IoTビジネスを推進する「IoTパートナーコミュニティ」(事務局:株式会社ウフル)は12月18日、9つのワーキンググループにおける1年の活動成果を共有する場「IoTパートナーコミュニティフォーラム」を開催した(場所:東京都港区「ザ・グランドホール」)。

3回目となる今回は、コミュニティに参画していない企業にも公開する初めての「オープン」なフォーラムとして開催。基調講演や協賛講演、ワーキンググループ(WG)の活動成果の報告が行われた。本稿では3回の記事に分け、9つのWGの発表の内容をダイジェストで紹介する。
目次
参画企業は57社に拡大、9つのWGを「協創」で推進
【物流】PoCの末たどりついた先は、ヒトの利用シーンに着目する視点
【IoT×AI】動画データ×AIで屋内フォークリフトの位置を特定
【ヘルスケア】RFIDで病院のサプライチェーンを全体最適』

と、IoTビジネスを推進する「IoTパートナーコミュニティ」(参加企業57社)の物流、IoT x AI、ヘルスケア、セキュリティ、ブロックチェーン、FoodTech、ウェアラブル活用、オフィスIoT、災害対策の合計9つのワーキング・グループの活動成果を共有するために2018/12/18に開催された、「IoTパートナーコミュニティフォーラム」の内容を紹介しています。

● 効果の掛け算としての共創

同フォーラムは、IoTにおけるPoC(概念実証)を商用化に結びつけることは1社では出来ず、同フォーラムが掲げる「共創」が必要であるという課題意識から活動しているとのこと。

各企業の持つ強みが発揮する効果の掛け算が新しい提供価値を生む事例とも言えるかと思います。

複数のWG間の共創、企業間提携の一つのスタイルとして、その適用方法に着目したいと思います。

 

● 「人の利用シーンに着目するという視点

今回のフォーラムの記事の中で、特に印象に残ったのは、PoCを商用化に結び付けるうえで、大きなハードルが「評価と事業計画立案」のプロセスであり、ハードル(同記事では「IoT闇のトンネル」と呼ばれているとしています)を乗り越える上では、IoTを適用するサービスのシステムではなく、サービスを利用するヒトに注目することが有効だったという点です。

『何が起こるかわからない「現場」がフィールドであるIoTの事業化においては、どうしてもつきまとう問題だ。しかし、櫻田氏らは新たな視点に気づいた。

「こういう取り組みでは、システムを構築することに注目しがちだ(下の図の左側)。しかし、今回は通知を受け取るヒトに着目できたことに価値があった(下の図の右側)。そこで、今後は通知の手段においては既存のIoTソリューションと連携し、それらを利用シーンに合わせてコントロールできるような通知基盤を構築したい」(櫻田氏)』

上記はこのフォーラムの物流WGの取り組み例ですが、ヘルスケアのWGにおいても同様に現場の知見を重要性が指摘されています。

システムの効率化、精度の向上、低コスト化などの視点・課題認識はAI・IoTに限らず多くの新規サービスの構築に共通するものかと思いますが、

そのシステムを通じて提供されるサービスを利用するヒトに着目するという、マーケティングでは基本ともされている点について改めて取り組んだことが、ソリューションの一つに結びついたというところに、ニーズ起源で考えるという基本に立ち返ることの重要性を再認識させていただきました。

 

● 古い酒を新しい皮袋に、基本の視点を外さず、新しい技術、仕組みで実現する

以前、「自民党経済産業部会長の城内実氏のインタビューに考える既存の知的資産の活用」

で、古い酒=今まで積み上げてきた知的資産既存の知識、暗黙知といった人的資産新しい革袋=AI・IoTにより形式知化し、さらにAR/VRにより活用する仕組みにより構造資産に換えていく
という知的資産経営の流れで、既存のコンテンツ、ノウハウの活用方法についてお話しましたが、

現場が現在抱えている既存のニーズに新しい技術で応える際にも、まずは現場のニーズの観察、課題の抽出、抽象化といった手順で問題を明確にしていくという、プロセスの必要性を再認識させる事例ですね。

また、その現場の範囲としては、
「RPA、介護ロボットにみる「支援する相手の周り」を考える重要性」
でもお伝えしているように、そのサービスを直接利用するヒトだけでなく、その周囲にまで目配りが必要になることも多いかと思います。

そして、現場でのニーズの把握を有効に行うという点では、

「「起業家のまち」仙台市の取り組みにみる「現場」への機能集約とビジョンの共有」
でお伝えした、現場への機能集約とビジョンの共有の両立という視点や、

「フランスの贋作騒ぎに思う「現場主義」と「歴史に学ぶ」の両立の重要性」
でご紹介した、ホンダの三現主義のような現場主義と、自社の業界や他業界の歴史から学ぶ姿勢の両立という視点などが参考になるものと考える次第です。

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