2020年度に向けての契約業務のポイント

2020年度

【今日のポイント】

2020年度まであと半月と迫りましたが、年度末から年度始めに向けての契約の締結や管理面でのポイントの概要をご紹介いたします。

 

● 2020年度まで2週間

2020年3月も半分を過ぎて、2020年度(4月始まりの場合)まであと半月となりました。

2019年の年末にも以下のトピックスで年がかわる際の契約業務に関する留意点をお届けしましたが、4月からが新年度となる企業も多い中、年度替わり時の契約業務のポイントを再度お送りしたいと思います。

『2019年の年末と2020年に向けた、契約の手当について』

 

● 契約締結と人事異動

2019年度中の契約締結を目指して、契約先との交渉を進め、至急社内の手続きと押印作業を行わなくてはならない契約案件をお持ちの方も多いかと思います。

やはりこの時期に、特に気をつけるべきは、年度替わりに伴う人事異動かと思います。

年度替わりは、年末年始、7月の株主総会後、10月(半期毎、あるいは会計年度が10月からの企業)などと比較しても(特に部長級など締結者レベルの方たちの)、大きな人事異動が多い時期となります。
(この数日が、社内での内示という企業も多いのではないでしょうか)

社内稟議(上申)については、合議箇所の承認者や決裁者、契約書では締結者の人事異動の可能性について、注意が必要となります。

なお、以下の注意点は、自社だけでなく契約先についても同じく必要なものですので、相手の企業の会計年度(4月始まり、10月始まり、1月始まりなど)の確認や、締結者等の人事異動の可能性にも目配りと確認が必要となってきます。

1.社内手続き中の人事異動

社内上申中に決裁者が変更になると、再上申などが必要になり、契約締結作業が遅れる原因となります(新しい決裁者への事前説明も必要になります)。

また、契約交渉の担当者や関係する部所の主要メンバーの異動も、スムーズな契約手続きの妨げとなるので、定期的な人事異動の時期には十分に余裕を持って契約手続きを始めることが望ましいのですが、

現時点においては、まずは年度内に社内稟議から締結までが可能か契約内容は年度内に合意しておいて、社内稟議以降の手続きは新年度に入ってから行うかの見極めと契約先との調整が必要となってきます。

2.契約書の押印作業中の人事異動

私も、契約書の締結者(契約書の押印欄)が契約書作成時から、押印作業中に変わってしまうということを何度か経験しています。

この場合、契約書の作成からやり直しとなるので、かなりの時間のロスが発生してしまいます。

この点についても、締結日を今年度中にすることを相手と合意して製本・押印作業を始めるか、社内稟議は年度内でも、製本と押印作業は新年度に入ってからにするかなど、スケジュールをにらみながら、社内関係部署や契約先と調整することが必要となってきます。

 

●契約書押印作業中の年替わり

契約では、最後の締結者の押印日を契約締結日とすることが多いのですが、

契約書の締結日に「2020年3月   日」と記載していた場合押印作業の途中で4月に変わってしまうと、これも押印作業の手戻りの原因となります。

押印作業は自社だけでなく相手の都合もあることなので、余裕をもってスケジュールを組むと共に、締結日の月の部分も空欄にしておくことを、3月の契約書づくりではお勧めする次第です。

 

●契約締結後の対応

1.期限管理

秘密保持期間など、契約内の各種有効期限の終了日が年度末になっている場合には、秘密情報の返還などの作業が発生することがあります。

年度替わりや年末には、これら契約の有効期限も重要な管理項目となってきます。

2.支払い等の対応

契約締結後、所定の期間内に費用を支払うという契約もよく目にしますが、自社または相手の会計年度が4月始まりの場合、その年度内に経理処理を終える必要が出てくる場合が多いので要注意となります。

経理処理に必要な期間も含めて、契約締結のスケジュールを組むことが、会計年度の変わり目には特に気をつけるべきポイントとなります。

また、委託契約や請負契約では、成果物の受領が支払いの条件となっていることも多く、支払い条件を年度内に満たすことが出来るように管理することも重要となります。

 

●法規制等の変更

2020年4月からの改正民法施行など、契約の内容や、実務面に大きな影響を与える法規制等の改正も要注意ですね。

上記のような業界横断的な大きな法規制変更だけでなく、契約内容に関連する法規制(技術契約の場合ですと、特許法などの知的財産権法など)の施行日にも注意を払う必要があります。

 

以上、年度替わりに向けた契約上の確認や対応のポイントをお話いたしましたが、案件ごとにも注意すべき点が出て来る可能性がありますので、年度末で何かと手が回らない時期だからこそ、現在対応中の案件については、一度確認をしておくことをお勧めする次第です。

 

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