聴覚のサブリミナル効果に考える顧客の時間のいただき方

● 聴覚にもサブリミナル効果はあるか?

先日、街でよく聞く音楽が自然に口をついて出るという内容のコメントをTVで見て、「まあそうだな」と思いつつ、

「いわゆるサブリミナル効果(人間の視覚では認識できないような短期間の画像の点滅が意識化に及ぼす影響)は聴覚にもあるのだろうか?」
と考えて、少しネット検索してみたところ、以下のようなレポートのほか、複数の文献が出てきました。

「聴覚的サブリミナル効果が見られる環境の検討」(日本認知心理学会第15回大会加藤昂希:早稲田大学大学院人間科学研究科、杉森絵里子:早稲田大学人間科学学術院)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cogpsy/2017/0/2017_32/_pdf/-char/ja

「サブリミナル効果再考」(福田 充 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程)
http://fukuda326.o.oo7.jp/1995subliminal.pdf

聴覚のサブリミナル効果については、まだ明確な答えは出ていないようですが、可能性は高いと考えられているとの印象を受けています。

 

● 意識されない聴覚刺激の適用

サブリミナル効果は認識できない感覚刺激が及ぼす効果ですが、BGMのように、人が意識していないが聞こえているレベルの聴覚刺激というのは、例えば単純労働などにおいては、音楽が効率を上げる効果を及ぼすが、文章の作成などでは集中力を妨げる方に働く(特にヴォーカルなど言葉が入った音楽の場合)ということは、樺澤塾などでも何度か伺っているところです。

このような普段意識しないで聞いている音声情報が、人の意識に影響を及ぼすならば、マーケティングでの適用も今以上に考えられますね。

現在、商標法では音の商標も認められていますが、マーケティングでの効果が認められると、さらに音の商標の出願も増えて来ることが予想されます。

 

● ユーザーの時間のいただき方の多様化に

情報財(モノではなく、音声、文字、画像、動画などのコンテンツ)の市場では、ユーザーの時間という制約が、金銭的な費用と同様か、あるいはそれ以上に重要となってきているのはご案内のとおりです。

情報提供の媒体で言えば、よく言われるように、通勤時間という市場においてはメインのシェアを持つ媒体が、漫画や週刊誌から携帯電話とゲーム機、そして現在のスマートフォンへと移ってきましたが、

視覚に対して、聴覚という別の感覚(情報の入口)を見ると、また別のコンテンツの消費市場が見えてくるものと考えられます。

スマホでニュースを見ている間に、耳から別の情報として商品・サービスのCMを流す、あるいはそのニュースの音声の中に、意識化に上らない程度の大きさでCMや企業名、音の商標を流すなど、色々な方法が考えられるかと思います。

このように、ユーザーの時間という市場にどのように参入するかということを、インターフェースの多様化という切り口から検討することは、自社の知的資産の新しい活用法を探るうえでも有効な方法の一つと考える次第です。

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