再生可能エネルギーの展開予測にみる商品・サービスの普及予想のヒント

再生可能エネルギー 風力発電

【今日のポイント】

再生可能エネルギーのライフサイクルに関する今回の記事。

他の分野においても自社商品・サービスの普及の推移やライフサイクルを予想する上でのヒントになるかと参考になるかと思います。

その際の、先行事例を参考にするための視点としては、

コスト競争力の推移、
自由化政策や消費者保護/ユーザーリライアビリティや信頼性への対応、
ユーザーニーズの変化への対応、
AI・IoTやSNSなどの新技術や新サービスの影響、
環境問題や少子高齢化などの社会課題の推移とその対応など、
複数の視点の使い分けが必要になるものと考える次第です。

 

● 再生可能エネルギーを利用した発電システムの発展に伴う4つの段階とは?

2019/4/6のGiazineに表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『アメリカの技術者、SFライターであるRamez Naam氏は、そんな再生可能エネルギーの発展には4つの段階があると主張しました。

The Third Phase of Clean Energy Will Be the Most Disruptive Yet ? Ramez Naam
http://rameznaam.com/2019/04/02/the-third-phase-of-clean-energy-will-be-the-most-disruptive-yet/

Naam氏によると、人間が再生可能エネルギーによる発電を通じて地球温暖化対策に取り組む段階には、およそ4つの段階があるとのこと。再生可能エネルギーの技術や規模が発展するにつれて段階が変化し、全体を取り巻く環境も変わっていくそうです。』

同記事では、再生可能エネルギーの普及は以下の4段階の順に進んでいくとの説を紹介しています。

1:政策によって推進される段階
『1980年代から2015年ごろまでは、再生可能エネルギーが「政策によって推進される段階」に当たっていたとNaam氏は考えています。』

2:既存の発電方法との競争段階

『政策によって再生可能エネルギーが推進されていた時代、発電方法のシェアに占める再生可能エネルギーの拡大は微々たるものでした。その一方でNaam氏は、政府が再生可能エネルギーを推し進めたことで発生した最も重要な進歩とは、再生可能エネルギーによる発電コストの低下だったと指摘しています。』

3:再生可能エネルギーによる発電が化石燃料による発電を脅かす段階

『再生可能エネルギーによる発電が低コストとなったことで、今度は既存の化石燃料による発電産業が脅かされる事態となります。』

4:成長が停滞する段階

『第3段階を過ぎれば、後は世界中に広まっていくだけにも思える再生可能エネルギーによる発電ですが、Naam氏はやがて再生可能エネルギーによる発電が課題に直面するかもしれないと指摘。
(中略)
しかし、これらの問題が大きくなるのは非常に遠い未来だそうで、太陽光発電が世界の発電量に占める割合が20~30%、風力発電が40%を超えたころになるとNaam氏は考えています。』

Naam氏の説、特に3,4の今後の予測の当否は別として、上記のようにコスト競争力とニーズから再生可能エネルギーのライフサイクルを予測することは、今後の展開を考える上で参考になるかと思います。

● 自由化の視点からのエネルギー業界の動向推移

今までにも、本ブログでは、主にエネルギーの自由化の視点から、多くのトピックスで、再生可能エネルギーや火力発電などを取り上げてきました。

「ゼネラル・モーターズの苦境やエネルギー自由化にみる収益源の獲得競争のポイント」では、エネルギー自由化と自動車産業の新旧プレーヤーを例に、自社の収益源を確保した上で他業界の収益源に手を出せないかを検討することを、自社の強みを活かす一つの方法として検討することをお勧めし、

「再生可能エネルギーの補完としての火力発電にみる、進める施策のデメリットへの対応方法」では、実現したいことの促進対策と実現した時に出て来るデメリットの対策をセットで考えることの必要性について、

メリットとデメリットのバランスで許容すべきデメリットもありますが、そのデメリットが大きいために実現できなかったり、期待したメリットが得られなくなることは避ける必要があること、

自社の経営・事業で達成を目指す目標、特に中長期の目標や戦略を実現するために社内外の協力を仰ぐ場合においても、その実現を妨げる要素と実現した時のデメリットも明示して、それでも進めるべきであることを社内外に提示することが必要となることをお伝えしましたが、

「法規制の影響の予測方法ー「空のタクシー」政策にみるエネルギー自由化との共通点」でもお伝えしたように、法規制が大きく影響する分野では、
自社業界の変化を見る際にどのような視点・切り口を使うかという点でも参考になるかと思います。

自由化が進んでいる業界の例をみることは、今後の規制緩和の進み方や課題を予測する上で有効なことは間違いないかと思います。

 

● 先行事例としてのエネルギー業界

今回の事例は、主にコスト競争力の視点から、再生可能エネルギーの普及を予測するものでしたが、この他にも、

「エネルギー情勢懇談会にみる複数の課題の同時解決の視点とは?」で取り上げた、他業界などへの波及も考慮して複数の課題を抽出し、それらを同時に解決する際の着眼点や、

「公取のスマホ4年縛りの調査にみる顧客ニーズの外での競争」でお話した、消費者保護/ユーザーリライアビリティ、信頼性への対応の視点やユーザーの使い方に焦点を当てたニーズの把握と絞り込みなどの視点など、自社商品・サービスの普及に影響を与える要素を見る視点を得る上で、エネルギー業界というのは参考となる分野の一つかと思います。

 

● エネルギー政策と他の分野の政策を比較して相違点に着目する

上記の「参考になる」はその内容を取り込むことだけではなく、相違点に着目するということも含んでします。

「公取の「人材と競争政策に関する検討会」報告書にみる「規制と多様化」」
の中で、現在進められている電力やガス等のエネルギーの自由化はプレイヤーを増やすことで、提供されるサービスなどの多様化を促進いる一方で、

逆にフリー人材に関しては、フリー人材の流動性の促進や地位向上の面から、働き方の多様化を促進し、そのようなフリー人材が提供するサービス、そしてそれらフリー人材に対してサポートなどを提供するサービス、さらにフリー人材を使う企業・個人などのユーザーをサポートするサービスなどを産み出すことにつながってくるという、同じ多様化を目的としつつもエネルギーは自由化、フリー人材については規制強化という相違点があることを指摘させていただきましたが、

このような比較対象としても、エネルギー分野を取り上げることは検討の価値があるかと考える次第です。

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