米国のメタン規制緩和にみる、国内産業優先主義の強化傾向と国際競争による外圧の予感

Andrew MartinによるPixabayからの画像

【今日のポイント】

米国のメタン規制緩和の報道。米国現政権の自国の産業保護を強化する動きがここにも窺えます。

一方で、今後、既存産業保護により代替エネルギー競争などに遅れをとるといった国際競争が外圧となって、新しい展開を見せる可能性も期待を含めて予想する次第です。

『米、メタン規制を緩和へ 環境保護からエネ開発へ転換』

2019/8/30の日経新聞に表記の記事が掲載されていました。

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『トランプ米政権は29日、原油やガスの掘削で漏れるメタンガスの排出規制を緩和すると発表した。

環境保護より経済成長を重視する現政権の規制緩和の一環で、漏洩対策にかかるコストを減らしてエネルギー開発を促す。』

米国のメタン規制緩和については、エネルギー開発のコスト負担低減が目的とのことですが、米国内では大手エネルギー企業と中小エネルギー企業でも意見が別れているようです。

大手エネルギー企業はグローバル企業であるため、米国外での活動も含めて統一的な対応を取るのに対して、国内中心の中小エネルギー企業の方が、規制緩和の恩恵は大きいものと思われます。

米国におけるエネルギー産業を含む国内産業優先主義の強化傾向

今回の記事からは、「エネルギー産業を含む国内産業優先主義の強化傾向」が窺えるかと思います。

米国では、2017年に、既にメタン排出量の報告義務の廃止を行っており、
今回の措置も、オバマ政権の環境政策からの転換の一環と上記の記事にも記載されています。

『事業者のメタンガス排出量報告義務を廃止。米政権の温暖化対策は後退』
2017/3/6 BUSINESS INSIDERの記事。

石炭だけでなく、国内のシェールガス・オイル産業を保護するための一連の政策は、米中の貿易戦争における通信技術やAI技術関連産業の保護や、先日のG7の1ページの簡素な宣言文書などにも象徴されるように、米国の国内産業を優先する現政権の政策の一部かと思いますが、

米国のこの動きに対して、各国も国際連携よりも自国の産業保護に移行する動きが優勢になるのではないかと、環境問題などへの影響も含めて気になる次第です。

国際競争による外圧の予感

一方で私の参加しているSignalプロジェクトでもコメントされていましたが、

「米国内で既存エネルギー産業から代替エネルギー産業への移行が、他国よりは遅れて進むとともに、スマートシティ等への投資が促進される」ことも予想出来るかと思いました。

代替エネルギーについては、

今回のような

既存エネルギー保護の政策で代替エネルギーへの転換は遅れる
⇒他国の代替エネルギー産業振興
⇒代替エネルギーという産業での国際競争力強化に米国も転換

という順番で代替エネルギーへの投資が促進するのではないかと感じます。

Signalプロジェクトの紹介はこちら。

Signal: 未来変化の予兆を掴む』

新規市場、新産業からのニーズ

スマートシティ等への投資については、

本ブログのトピックス
『光るサメ!~「深海」という技術開発課題と新市場を提供する「資源」(その2)』
などでもお伝えしているように、

宇宙空間や先日の深海のような特殊な環境への対応という高度な課題で生まれた技術が、ちょうどインターネット技術が防衛産業から民間に転用されてきたように、スマートシティ等にも転用されていくことを期待する次第です。

 

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