プラットフォーム構築事業を知的資産経営に活用する方法は?
●省エネルギー相談地域プラットフォーム構築事業支援事業
一般社団法人 環境共創イニシアチブ SIIでは、今年度の
「省エネルギー相談地域プラットフォーム構築事業」を行う事業者
「PF事業者」の公募を開始しています。
https://www.kankyo-business.jp/news/014733.php
これは、中小企業等に対して、省エネ取組のPDCA(エネルギー使用
状況の把握から省エネ実施計画策定・取組の実施・効果検証)の
各段階においてきめ細かな支援を行う者を支援し、ひいては中小企業
等の省エネルギーに係る取組を促すことを目的として、
地域における中小企業等の省エネルギーに係る相談窓口として、
省エネルギーに係る課題を有する中小企業等を掘り起し、地域の専門
家と連携して、省エネルギー診断等による現状把握をきっかけとした
省エネ取組のPDCAの各段階における支援事業に補助を行うものですが、
省エネ取り組みのPDCAの全ての段階に渡って支援を行う事業者、
かつその支援を、自治体や専門家等地域の支援者と連携する「プラッ
トフォーム」を構築して支援を行う事業者を補助するものであること
が特徴かと思います。
● PDCAとプラットフォーム
省エネ活動においてPDCAを回すというのは、省エネ法やエネルギー
マネジメントシステムの国際規格であるISO50001などでも
要求していることですが、
上記の補助事業の趣旨は、PDCAを回す支援ツールとしてプラット
フォームを構築する事業者に補助を行うことで、包括的な支援を効率
よく行おうというものですね。
「ミラサポ」など、商工会議所や信用金庫、日本政策投資銀行などは、
自分自身がプラットフォームとなって中小企業へのに関するアドバイ
ザーの派遣や融資、保証などを行っていますが、プラットフォーム
自体を民間に任せるというのは、より中小企業に近いところに支援の
基盤をおくということで好ましいことかと思います。
ただ、平成28年度の採択事業者をみても、財団や社団がほとんどで
株式会社は1社程度なので、更なる民間への移行を期待するところです。
● 知的資産経営の支援とプラットフォーム
知的資産経営についても、知的資産経営報告書の作成を中心に支援
する施策が出ていますし、そのためのプラットフォームを運営して
いる団体も上記のようにあるわけですが、民間事業者、特にITを
活用してプラットフォームを構築する事業者に補助を出すというの
は、良い発想ではないかと思います。
経営全般に渡る支援というのは、一つの事業者や団体だけでは中々
難しいものであり、かつITとプラットフォームというのは親和性
が高いかと思いますので、
色々な専門家が連携できるプラットフォームを作って支援活動を回
すという活動自体も知的資産経営においてさらに進められればと考える次第です。