「豆腐」の定義付けの動きにみる「定義」と「メッセージ」の関係
● 「豆腐」とは何か 業界が初の定義・告示へ 大豆の割合で3分類に
9月26日の産経ニュースに表記の記事が掲載されていました。
http://www.sankei.com/life/news/170926/lif1709260006-n1.html
今まで豆腐に定義がなかったということも意外でしたが、
今回の取り組みの背景は以下のように説明されています。
(引用は「」でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)
「かつては豆腐は街の豆腐屋さんで買うのが当たり前でした。それぞれの店で職人かたぎの店主が独自の製法でおいしい豆腐を作っていて、定義は必ずしも必要でなかったのです。」
「豆腐も今やスーパーなどで購入するほうが一般的。消費者の商品選択のためには「豆腐とは何か」を定義する必要が出てきた。」
上記のコメントは、
豆腐の定義作りに取り組む「豆腐公正競争規約設定委員会」からのものです。
http://www.zentoren.jp/about/minutes.html
上記委員会は、以下の豆腐の定義を提案しています。
「豆腐に含まれる大豆の割合「大豆固形分」を基準に、10%以上で凝固剤と水だけを使用したものを「豆腐」▽8%以上で凝固剤以外の材料も使ったものを「調製豆腐」▽6%以上で調製豆腐より加工度の高いものを「加工豆腐」-と3分類」
この他にも豆腐の硬さなどの基準からも5分類に分けるなど、きめ細かな定義を想定されているそうです。
● ジュースやアイスクリーム、牛乳やビール
ジュース(果汁100%),アイスクリーム(乳脂肪の割合)、ビールなど、多くの食品業界が、商品の定義に心を砕いていますね。
また、消費者保護の観点から、公正取引委員会や消費者庁に取っても食品の定義とその表示の遵守は重大な関心事となっています。
● 「定義」の重要性
以前、国際規格作りに参加したことがありましたが、規格を作成するときには、まずその規格の対象(製品、サービス、マネジメントシステムなど)や規格で指定する項目の「定義」から議論が始まります。
この定義によって、規制や規格の影響が大きく変わり、企業間、あるいは国家間の競争力にも影響を及ぼすということで大変重要視される交渉項目になっています。
また、商品やサービスの定義はユーザーへの「メッセージ」の性格も持っているので、ブランド構築の成否にもつながってきますね。
● 自社自身および自社の商品・サービスの「定義力」の向上を
マーケティングではカテゴライズの観点から顧客や自社商品、顧客への提供価値などの定義を考えていますね。
知的資産経営の視点からは、自社や顧客への提供価値の定義を決める能力、それを広める力を「知的資産」として養い、自社の強みにつなげることを考えてはいかがでしょうか?
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