「霜柱の自由研究」にみる素朴な疑問の大切さ
● 立冬を迎えて
先週の2017年11月7日は立冬で、いよいよ秋から冬に移り変わる時期となりましたね。この季節は、霜降(そうこう)という言葉もあり、地域によっては初霜や霜柱が見られるところも出てきているかと思います。
● 霜柱の自由研究
霜柱といえば、あの大きな霜柱を作っている水分はどこから来るのかご存知ですか?
朝日新聞2017年10月19日の「福岡伸一の動的平衡」で、「霜柱の素朴な研究」と題して、戦前に女子生徒たちが行った自由研究が紹介されていました。冬の夜に、ブリキ缶を埋めたりして実験を重ね、水が毛管現象で地中深くから吸い上げられていることを突き止めたというものです。
● 専門家も評価する「素朴な疑問から出発した研究」の重要性
この自由研究は、「氷と雪の研究で有名な中谷宇吉郎」さんの随筆で取り上げられているようです。
世界で初となる人工雪の製作に成功したことで有名な中谷先生は、「この研究にとり掛かかられた娘さんたちの勇気には、大いに敬服した」「無邪気なそして純粋な興味が尊いのであって、良い科学的の研究をするにはそのような気持ちが大切なのである」と高く評価したとのことです。
戦前のことですから、まだ夜間に、それも女子生徒が外出することは治安面でも、親の目も今よりかなり厳しかったことは想像に難くありません。
現代でも、建築・土木などインフラ業界では地下からの水分上昇が大きな影響を与えることもあります。福島第一原発の凍土による漏水防止などもこのような例の一つですね。
このように現在でも研究や技術開発の対象となるような現象に70年以上前の女子生徒さん達が取り組み、専門家を瞠目させる研究を成し遂げたことは、まさに壮挙というべきですね。
朝日新聞の記事では、「科学の萌芽は霜柱の成長に似ている」と結んでいますが、現在のAIやIoTの世界にも通じるものではないかと改めて思いました。
先日、
「『シンギュラリティ』の議論にみる人間・社会理解の重要性」 http://wp.me/p8EI7Z-lL や
「アルファ碁の開発者は人間の脳をどう考えているか?」 http://wp.me/p8EI7Z-ec でも取り上げましたが、
AIやIoTの世界では、その最先端に立っている人達が、次の段階に進むためにも、また社会や産業に役立てるために、その影響を正しく理解し、予測するためにも、「人間の知性や感情」、「社会の成り立ちやそれに影響を及ぼしている要因」などに対する深い理解・洞察が必要と述べています。
そして、このような「人間・社会」に対する洞察の一歩は、「なぜ、霜柱はあんなに多くの水分を氷に出来るのだろう?」といった、身近な疑問をそのままにしておかずに調べてみて、更には人に聞いたり、自ら実験してみたりするという積極的な探究心から発するものだと思います。
このような探究心や好奇心を普段から大切にすれば、普段の仕事や普段の生活もまた楽しく・興味深いものになるのではないでしょうか?
● 「探究心や自由な発想」を引き出し、活用する仕組み作りを
皆さんも新規事業の企画や立上げ、社内の色々な課題で頭が一杯になったときには、是非、今回の記事を思い出して、素朴な好奇心・探究心から見直してはと思う次第です。
そのためにも、普段の心がけだけでなく、社内の雰囲気作り、また予算や時間を工夫して、自由な発想を引き出す仕組み作りを知的資産経営の視点から考えて見てはいかがでしょうか(^^)。
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