お客様の自社商品の使い方の把握と知的資産経営
● お客様の自社商品の使い方
今回は、特定の事例というわけではありませんが、
お客様の自社商品の使い方やニーズ、困り事(不満)の把握と、
知的資産経営の関係について、考えてみたいと思います。
お客様のニーズ把握のフレームワークというと、
3C分析、STPマーケティングなどがありますね。
3C分析
Customer(市場・顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の3つの
言葉の頭文字であり自社や事業部等がどのような経営環境に置かれ
ているのか現状を状況を分析し経営課題発見、戦略代替案の発想
などに活用するフレームワーク
(コトバンク、2017/5/20時点)
https://kotobank.jp/word/3C%E5%88%86%E6%9E%90-1125586
STPマーケティング
「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジショニング」の
3つの頭文字をとっている。フィリップ・コトラーの提唱した、
マーケティングの代表的な手法の一つ。
(ウィキペディア、2017/5/20時点)
https://ja.wikipedia.org/wiki/STP%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
ただ、これらのフレームワークを用いるためには、まず、
お客様の使い方に関する情報を持っていなければ使えないわけで、
お客様が現在の自社商品・サービスをどのように使っているか、
そこにどんな価値(ベネフィット)を見出しているか、また、
どんな不満や困り事を持っているか
について、情報を集め、分析して活用する流れ(スキーム)を作って
おくことが必要になってきます。
● お客様の使い方情報を取得する流れを複数作り、一元管理
これは、大手企業さんの例になりますが、
古くから有名なところでは、花王さんのエコーシステムは、
コールセンターの業務の効率化と、そこで得たお客様情報を
サポートサービスや自社商品の開発に組織的に活用している例
として参考になるかと思います。
(筆者も、見学させて頂いたことがあります)
http://www.kao.co.jp/pro/corp_info/support.html
コールセンター、店頭、そして営業パーソンなど、
お客様との複数の接点から入ってくる情報を
集約して一元管理する仕組み作りが重要ですね。
● 「お客様の使い方」からみる人的資源
もう一つ、お客様から使い方に関する情報を直接いただくのではなく、
自社商品やサービスを実際に使ったり、使っている現場を数多く
みている社員の方も、大切な「お客様の使い方」の情報源となります。
商品をよく知っているだけでなく、自分もそのユーザーとして、
お客様と同じ目線で使い方を考えられる社員の採用・育成は、
貴重な人的資源の確保・維持につながるかと考える次第です。