飛行船の復活にみる、「環境×顧客のTPO」による新規ビジネスのヒント探し

【今日のポイント】

環境性や離着陸の制限の少なさなどから、飛行船が復活の兆しを見せています。
このような、「温故知新」・「螺旋的発展」の事例にならって、自社の新規ビジネスの検討や現在の事業の深堀りを行う上で、
環境などの社会課題×顧客のTPO」の視点とSF思考や進化思考などの発想法の組み合わせは有効なツールになるものと考える次第です。

【目次】

1.2022/03/15バック・トゥ・ザ・フューチャー: 飛行船時代2.0が始まろうとしている Back to the future: Airship era 2.0 about to lift off
2.環境性+市場ニーズ・TPOに応じた付加価値の部分により、輸送分野のグリーン化も多様化が進む
3.「社会課題×顧客のTPO」で自社の提供価値を見直してみる

 

1.2022/03/15バック・トゥ・ザ・フューチャー: 飛行船時代2.0が始まろうとしている Back to the future: Airship era 2.0 about to lift off

2022/3/15の1日5分ビジネス英語に表記の記事が掲載されていました。

https://matt-english.com/podcast/20220315
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『今日の企業は過去を見直し、旅客と貨物の両方の航空輸送の未来に踏み出そうとしている。 飛行船はジェット機に比べればはるかに速度は遅いが、排出ガスがなく、静かでスムーズな飛行を提供してくれる。』

同記事では、輸送においては低速だが環境負荷が低く離着陸の場所の制限が少ないことが、飛行船の大きなメリットとしており、
また、旅客においてはスムーズで静かな運行をメリットとして挙げつつ、クルーズ船のような豪華さも必要と指摘しています。

個人的には、映画「80日間世界一周」(私は、1956年の公開版が、そのテーマ音楽含めて大変好きですが)の気球でアルプスを越えるシーンを思い出して、
「いつか乗ってみたい」との感を深くするとともに、

飛行船という移動手段が、環境負荷低減などの社会課題を背景に、新たな装いで復活するという点では、
モビリティ分野における「螺旋的発展」の一例と捉えた次第です。

 

2.環境性+市場ニーズ・TPOに応じた付加価値の部分により、輸送分野のグリーン化も多様化が進む

今回の記事や、EVの人工音(安全性と音のデザイン面からの取り組み)ソニーのEV参入(移動+エンターテイメントの付加価値)参考記事に挙げたグリーンスローモビリティなどからは、

「環境性+市場ニーズ・TPOに応じた付加価値の部分により、輸送分野のグリーン化も多様化が進む」事が予想できるかと負います。

旅客、貨物とも交通・輸送手段のグリーン化は、今後さらに進んで行きますが、
環境性だけでは他の移動手段や、テレワークの様に移動自体を行わない代替手段との競争上不利になるものと思います。

再生可能エネルギー利用や省エネなどの環境対応に加えて、
近場での移動などで求められる手軽さや操縦の容易性などの利便性快適性
コンパクト化、エンターテイメント性、豪華さやノスタルジックな雰囲気
防災面(災害時のレジリエンス性)、大量輸送や静粛性など、
市場や顧客のTPO毎に付加価値によって差別化する事で、
輸送・移動手段のグリーン化も選択肢が増加し、多様なニーズに応えるものと予想する次第です。

 

3.「社会課題×顧客のTPO」で自社の提供価値を見直してみる

上記は輸送手段における環境性と顧客のTPOの組み合わせの例ですが、

環境性だけでなく、SDGs、新型コロナ対応のような安全性、地域振興などの社会課題と、自社の潜在顧客を含むユーザーのTPO(商品・サービスの使い方)を想定して組み合わせることは、自社の提供価値を見直し、現在の提供価値の深堀りや、新しい価値の創出につながるものと思います。

このような、提供価値の見直しにおいて、経営デザインシートなどの知的資産経営のツールと、SF思考・進化思考などの発想法の組み合わせもまた、利用価値が高いものと、検討をお勧めする次第です。

 

本ブログの参考トピックス>

『買い換え不要な携帯電話にみる、未来の顧客のTPOと社会課題の組み合わせによる商品開発』

『フードロス問題関連ビジネスにみる社会課題における「ユーザーメリット」の見つけ方』

『「SF思考」ー物語で見せる未来予測(1/3)』

『「進化思考」~「温故知新」と「不易流行」による螺旋的発展と生き残り戦略』

 

参考記事〉

『グリーンスローモビリティ』
環境省のサイト

『グリーンスローモビリティは、時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスで、その車両も含めた総称』

と記載されています。
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_fr_000139.html

『グリーン社会の実現に向けた「国土交通グリーンチャレンジ」の概要』

2021/07/06 国土交通省の資料。p5-7に交通と輸送のグリーン化について記載されています。
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001412776.pdf

 

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