Q&A>未来予測のための観察はどうしたら良いか?

観察
【今日のポイント】
「未来予測のための観察はどうしたら良いか?」
と疑問をお持ちの方に、
情報収集の際に行う観察のヒントをお届けしますので、ご参考になれば幸いに存じます。
【目次】

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ご質問には、本ブログからお答えさせて頂きますので、よろしくお願い申し上げます。
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Q>未来予測のための観察はどうしたら良いか?
A>情報収集一般にも通じますが、目的と仮説を持ちつつ、ニュートラルに(先入観は持たずに)観察する意識が重要と考える次第です。
.観察の目的(課題)を明確にしておく
本ブログでも、知的資産経営における自社の課題の設定に必要な、外部環境とその変化の情報収集や未来予測などについて何度か取り上げてきましたが、
情報取得のための情報源の観察や、収集した情報の観察の際に、目的に合った解釈を行う必要があることは、言うまでもないことかと思います。
したがって、目的自体を持たず、あるいは目的が漠然としているまま観察しても、「見えども見えず」の状態になるリスクがあるので、
まずはなぜ情報(源)や事象を観察するのか、その目的*)を明確にすることが最初に行うことになってきます。
*>本ブログトピックスについて言えば、「いつ、どの分野の未来を予測して、何に利用したいのか」という目的を明確にすることが必要となります。
なお、未来予測と課題設定との結びつけ方については、以下のブログトピックスもご参考になれば幸いに存じます。
『未来予測と、バックキャストでの課題設定の連携方法は?』
また、目的や問題意識から、課題(何をどうしたら目的を達成できるか)を考えて、具体的に課題を構築しておくことも、情報収集と得た情報や事象の観察においては必要であり、
以下の記事などにみるように、課題を持つことで、情報収集のアンテナも広さと感度が高まるため、お勧めする次第です。
oViceと東京大学大学院医学系研究科がメタバースオフィスに関する共同研究を開始
メタバースオフィスの健康・生産性への効果を検証し、効果的な利用法の確立を目指します
2022/12/23に、oVice株式会社https://ovice.in/ja)は、表記のプレスリリースを公表しましたPRTIMES_JPより)
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『当社と東京大学大学院医学系研究科社会連携講座「デジタルメンタルヘルス講座」(特任教授 川上 憲人)は、
メタバースオフィスで従業員がどのようなコミュニケーション行動をとっているかを分析し、メタバースオフィス勤務が従業員の精神的健康、モチベーション、生産性の向上に効果があるかどうかを明らかにするとともに、
メタバースオフィスのより効果的な活用方法を提案するための共同研究を、20243月まで実施します。』
⇒同社の取り組みのように、メタバースも含めてDXの推進で起こりうる、メンタルヘルスなどへの影響と対応に関する課題を、その普及前から予測して備えることが、DXの影響力の大きさが予想されるだけに、より必要と考える次第です。
2.目的から課題を構築し、その課題に対する仮説を立てて、その仮説に合うかどうかの視点を持って観てみる
これは、仕事やプライベート、あるいは意識的か否かを問わず行われていることですが、
構築した課題を解決するため(何をすれば良いか?)、あるいは課題自体の妥当性を検証するため(課題の前提は何かとその前提の妥当性など)必要な仮説を立ててから観察を行うことは、
仮説と取得した情報を「比較する」ことで、得た情報の解釈が行いやすくなること、
自分が情報や事象を観察するときに「意識せずに持っている前提や仮説、思考のフレームワーク」などを認識することで、観察の対象やその解釈の偏りを少しでも減らす効果が期待できます。
なお、私は、何かを考える上での「フレームワーク」「視点」の利用を普段から意識していますが、
これは、自分が知らず知らずのうちに持っている「思考の枠」を明確にすることで、「今考えている枠の外(考えていない事項)がある」ことを意識する上でも有効と自分の経験からも感じているため、
既存のフレームワークやそのカスタマイズ版も含めて活用をお勧めする次第です。
また、この目的や課題、次節で述べる仮説などのキーワードを抽出して、情報収集時に利用することについては、以下のブログトピックスもご参考になれば幸いに存じます。
『スマート農業にみる、キーワードによる現状分析と未来予測の組み合わせ』
3.仮説を立てつつも、先入観は持たずにニュートラルに観察する
これは、思い込みによる誤った解釈や、情報収集の偏りを避けるためにも大変重要なことですが、
仮説は立てても、その仮説にとらわれず、仮説を支持する情報と、仮説に反する情報の双方を集める、また、同じ情報でも色々な視点から観察してみるという作業によって、「ニュートラルに情報を観る」ことをお勧めしたいと思います。
なお、情報収集や観察を行っている際に、得た知見から、「目的や課題の設定自体を見直したほうが良いのではないか?」と感じて修正を行うことを、私も経験しています。
したがって、
目的の明確化課題設定仮説構築検証のための観察
という流れは、一方向ではなく、上記のサイクル全体、あるいは各プロセスで前のプロセスに立ち戻ることも意識して、進めることも重要と考える次第です。
以上、私の考える「未来予測のための観察とはどのようなことを意識して進めるか」についてお話してきましたが、
あなたの未来予測とその活用に少しでもお役に立てば、大変幸いに存じます。

 

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