服のシェアリングに考える、バリューチェーン全体に渡る管理の高度化への対応

バリューチェーン、パズル

【今日のポイント】

環境問題対応やユーザーの選択肢拡充の観点から服のシェアリングビジネスも進み始めています。

シェアリングエコノミーのように、バリューチェーン全体に影響を及ぼすビジネスモデルが増える中で、幅広い視野で情報を収集し、未来を予想して管理課題を検討する必要性も高まっていると考える次第です。

【目次】

1.広がる服のシェアリング
2.ブロックチェーンによるトレーサビリティの確保など、バリューチェーン全体に渡る管理の高度化と低コスト化が進む
3.自社のバリューチェーンの情報を常時把握し、将来を予測する必要性が高まる

1.広がる服のシェアリング

● 服を「借りる」のは流行

2021/08/10の1日5分ビジネス英語に表記のトピックスが掲載されていました。

海外の服のレンタルビジネスですが、CasStleというファッションレンタルサービスのプラットフォームを利用したものということで、このプラットフォームのサイト ( https://www.caastle.com/ )を覗いてみると、CasTは「Clothing as a Service」とのことです。

MaaSなど「● as a Seirvice」(サービス化)のビジネスモデルが広がる中の事例の一つと感じます。

日本でも、洋服のシェアリングビジネスは以下の記事の様に、広がる兆しを見せているようで、

新型コロナとオンライン化の双方がシェアリングエコノミーに及ぼす影響の現れとして興味を惹かれた次第です。

『THECLO服をシェアできる新しいお店です。』
仙台市の服のシェアリングサービスを提供するTHECLOのサイト。

『【男女別・年代別】2021年版のおすすめ洋服レンタルサービス全18選!』
2020/12/12 株式会社カシカリの記事。

『洋服のシェアを通じて服を活かせる世の中を作りたい!』
クラウドファンディングCAMPFIRE のプロジェクト
(現在は、ファンディングの募集はすでに終了しています)

上記プロジェクトYour Apparelのサイトはこちら
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『Your Apparelは、衣類をシェアするサービスを通して、
「あなたの服」に関する、新たなアタリマエを生み出します。』

いずれのサービスも、服の大量廃棄の削減などの環境対応と、ユーザーの選択肢の拡大の双方を実現すべく、事業を進めているようです。

 

2.ブロックチェーンによるトレーサビリティの確保など、バリューチェーン全体に渡る管理の高度化と低コスト化が進む

今までも本ブログで何度かシェアリングビジネスに関連するトピックスを採り上げてきましたが、

上記のようにファッションなど多くの分野でシェアリングがビジネスモデルの一つとして普及していく様子からは、以下の参考記事にもみるように、

「ブロックチェーンによるトレーサビリティの確保なのど、バリューチェーン全体に渡る管理の高度化と低コスト化が進む」事が予想できるかと思います。

 

シェアリングエコノミーや循環型経済では、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を実現するために、最初の販売で終わらずに、その後の回収と再販売などの段階まで、商品全体又は部分ごとの品質管理が必要となります。

 

フェアトレードや新型コロナによる感染症対策など、他の社会的要請も含めて、バリューチェーン全体の管理の高度化と低コスト化の双方が同時に必要となり、そのための技術開発も更に進むものと予想した次第です。

 

参考記事>

『シェアリングエコノミービジネスについて』
経済産業省

p30の『シェアリングエコノミーの課題』に課題とブロックチェーン等による対応が記載されています。

『ファッションの世界にもシェアリングエコノミー』
2017/1/18の経済産業省 経済解析室の分析記事

 

3.自社のバリューチェーンの情報を常時把握し、将来を予測する必要性が高まる

シェアリングエコノミーやリアルとオンラインの併用、DX化など、既存のバリューチェーン全体に渡る変化が、多くの業界で進んで行く中で、自社の事業環境も少なからず影響を受けることは避けられなくなって来ているかと思います。

それらの変化の動向を把握する上で、情報収集とその分析は非常に重要となってきます。

『私の情報収集方法(情報源)のご紹介』
などで、複数の視点から、情報収集のアンテアを張る必要性と方法についてお伝えしてきましたが、

そうやって得た、情報の分析と今後への活かし方として、

得た複数の情報を結びつける(点と点を結んで線にする)未来洞察の手法の一つにスキャニングがあり、私も参加しているシグナルプロジェクトでは、その手法を実際に使ってみる場を提供しています。

『SIGNAL 未来変化の予兆を掴む』

また、令和2年度科学技術白書でも、科学技術による未来予測の取り組みと、その予測に基づく今後の政策提案のスキーム例を紹介しています。

『第1章 科学技術による未来予測の取組』

 

なお、予想した、あるいは自社が望む未来像からバックキャストして現在の課題を設定するため手法として、本ブログでもご紹介している経営デザインシートを始め、複数のツールを試してみて、自社に適した手法を構築することは、中長期の経営計画を建てる上でも重要になってくるものと考える次第です。

 

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※>本ブログのトピックスの中で紹介している事例の中で取り上げているサービスや商品等は、解説のための参考として挙げたもので、
当研究所として推薦するものではありませんので、他の選択肢や導入の要否含めて、自社の状況に応じてご検討いただければ、大変幸いに存じます。

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