ロゴデザインの相談サービスにみる、知的財産とブランディング分野でのオンライン化

【今日のポイント】

ロゴのデザインサービスを手掛けるKOZAKIKAKU社のオンラインデザイン相談室や、AIを利用した自動ロゴデザインを提供するTailor Brandsなど、ブランディングサービスにおいてもオンライン化の流れは進んでいます。

簡易・迅速なブランド構築ツールの活用の巧拙が企業競争力にも影響を及ぼすものとの視点から要注目と考える次第です。

●　「オンライン・デザイン相談室」を開設しました！

2020/4/14に中小企業と地域活性のためのブランディングを手掛けるデザイン事務所のKOZAKIKAKUは表記のリリースを公表しました。

https://kozakikaku.com/news/815.html

（引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。）

『〇サービス概要

「オンライン・デザイン相談室」では、企業ロゴや事業のブランドロゴをはじめ、商品・サービスのリブランディング、広報ツールのご相談などデザインの力で企業と顧客のコミュニケーションをつくるアドバイスを代表の小崎からさせていただきます。

事前のヒアリングシートにて貴社の事業内容や企業理念など12の項目を記入していただきます。事前のヒアリングによって、当日のオンライン面談がより濃密な40分になること間違いなしです。』

サービス期間は現在のところ【2020年5月6日まで】のようです。

以前のトピックス『欧州でのビッグマックの商標権喪失にみる、知財活用時のリスクと対応方法のポイント』
でも、お話しましたが、特許だけでなく、商標も自社のブランド構築だけでなく、市場への参入障壁として有効活用したいもの。

ただし、知的財産権を第三者に権利行使する際には、相手からその権利は無効だとの反撃を受けることも多いので、事前の準備が欠かせません。

デザインの面からブランド構築を考えるには商標などの知的財産も含めて検討と準備が必要ですので、外部の専門家の力を借りることも必要となってきますね。

同社は、2020/4/13に、以下のトピックスも公表しています。

『リアルタイムでオリジナルロゴのデザイン制作「コレデ」開始しました！』

リアルタイムでオリジナルロゴのデザイン制作「コレデ」開始しました！

『〇「コレデ」とは

「コレデ」は、想いを共有しながらアイデアを形にするロゴ制作サービスです。

美大出身のプロデザイナーの職人技を目の当たりにしながら打合せを行う“リアルタイムデザイン”という手法を採用しています。

事業者のビジネスに懸ける想いに寄り添い、テンポのよいロゴ制作を行います。

特に創業準備やスタートアップの方を応援する想いで開始するサービスです。』

以前もご紹介した、『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」山口　周著(光文社新書) 新書　』

や、『HELLO,DESIGN 日本人とデザイン (NewsPicks Book) 石川俊祐 (著) 』

のように、美意識やデザイン思考など、ロゴに限らず、ブランド戦略や商品開発戦略においてデザインの重要性は企業の規模を問わず高まっていると改めて感じます。

●　ブランド戦略におけるデザインの重要性と、支援サービスのオンライン化、高速化

2018年の5月に、『「AIによるロゴの自動デザインサービス」に予想する「サービス競争のスピードアップ」』

でご紹介した、AIでロゴを自動デザインするサービスを展開しているTailor Brandsも、現在では日本語サイトを立ち上げているので、日本語のロゴ作成にも利用出来るようになっているようです。

同社のロゴ作成サイトはこちら

サービス開発を行う際に、そのサービス名称やロゴというのは、お客様との接点（顧客接点、インターフェース）としても大変重要な要素となります。

そして、ＡＩによる自動化・省力化や低コスト化は、大量の候補を作成して、その中から選ぶという、選択肢を増やす効果も期待できます。

また、今回ご紹介した２社に限らず、オンライン化によって、ロゴデザインなどブランディング構築の流れが、普及対象の広がり、所要期間の短縮化の双方で加速しています。

コロナウィルス関連で医療や契約関係のネットでの無料相談やテレワークなど、オンライン利用へのハードル（心理面・リテラシー・環境面）が急速に変化していることも追い風になっているかと思います。

上記の環境変化が自社のブランド戦略に及ぼす影響を真剣に考え、備える必要性を改めて感じる次第です。