人工衛星を打ち上げる世界最大の航空機にみる「宇宙の軽薄短小化」の流れ

人工衛星

【今日のポイント】

巨大飛行機から人工衛星を打ち上げる構想を実現するためのテスト飛行のトピックス。

マイクロソフトの共同創業者ポール・アレン氏の残した遺産の一つに関するものです。

宇宙の軽薄短小化の流れと、そこで活躍するプレーヤーが国家だけでなく民間のベンチャーなども加わって多様化してきていることが窺われます。

● 世界最大の飛行機、離陸

2019/4/19の1日5分ビジネス英語に表記のトピックスが掲載されていました。

世界最大の飛行機、離陸 World’s largest plane lifts off

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『マイクロソフトの創業者ポール・アレンが設立した民間企業ストラトローンチは4月13日に、世界最大の飛行機の最初のテスト飛行を行った。

(中略)

この飛行機は、ロケットや人工衛星を空中発射するための発射台として設計されている。
このアイデアは、人工衛星を軌道に乗せる前に、飛行機で35,000フィートまで飛んで行くことである。成功すれば、宇宙に物体を打ち上げる方法として、地上からロケットを発射するよりも安価になるだろう。』

マイクロソフトの共同創業者で今は亡きポール・アレン氏のレガシーの一つである、ストラトローンチ社が、ロケットや人工衛星を大気圏から打ち上げる発射台となる巨大航空機を建造し、最初の飛行テストを行ったことを報じています。

動画はこちら 

2つの胴体を持つ、かなりユニークな形状です。

● 進む宇宙の「軽薄短小化」

今回の記事と、同じく1日5分ビジネス英語の2019/3/22のトピックス『SpaceX versus OneWeb 』(インターネットの高速化のために、宇宙に多数の人工衛星を配置する構想を巡るスペースX社とOneWeb社の競合を報じたもの。)などからは、宇宙での軽薄短小化がいろいろな形で進んでいることが窺われます。

ストラトローンチ社は当初ロケットも自前で開発しようとしていたようですが、それは中止して、今回の発射台としての飛行機開発を進めていることが以下の記事に出ていました。

『巨大飛行機の「ストラトローンチ」、ロケットの開発計画を中止 』

もう一つ、軽薄短小化と並んで注目したいことは、「宇宙開発のコスト低減の進展」の流れです。

CNNなどでは、今回の巨大飛行機は中古のボーイング747のパーツを流用して開発コストを下げていると記載しています。
『世界最大の航空機が初飛行、ロケットの空中発射に向けて前進』

同記事では、英国の宇宙開発企業ヴァージン・オービットも、ボーイング747―400型機を改造した機体でロケット打ち上げ用の航空機を開発していると報じています。

人工衛星の小型化と並んで、中古航空機やロケットの再利用など複数の方法で宇宙空間利用のコスト低減が進み、それに伴って現在考えられていないような用途とそれを行うプレーヤーが出てくるものと予想する次第です。

以前本ブログの『「宇宙ゴミの掃除ベンチャー」にみる「プレーヤーと受益者のギャップ」という市場機会を見つける方法』で取り上げた、宇宙のゴミ(スペースデブリ)対策を進める日本発ベンチャー 株式会社アストロスケールなど、宇宙開発が進むに連れて、宇宙の環境問題も現実味を増してきています。

開発と環境問題の双方で、ベンチャーなどが今までの国家と同様に大きな役割を果たしつつあることを改めて感じます。

また、今回の記事や、イーロン・マスク氏の宇宙旅行計画など、個人の夢や想像力が大きな遺産・レガシーを残してくれる可能性が大きくなってきたかと思います。

そして、今後、SNSやクラウドファンディングなどの資金面での仕組みが、こういった個人の夢、ビジョンへの共感を集めて実現する可能性を高めてくれるものと予想し、期待もしている次第です。

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