映画の公開期間の変化と酒造所のオンライン見学会にみる、バーチャルとリアルの組み合わせ方のヒント

日本酒 試飲

【今日のポイント】

ユニバーサルは7月に続いて、大手の映画館チェーンと映画公開とVOD(ビデオオンデマンド)でのリリース時期について合意を発表しました。

また、お酒とおつまみを予め参加者に送って、自宅で試飲しつつ楽しめるバーチャル見学会を開催する日本酒メーカーも出てきています。

このようなバーチャルとリアルの組み合わせを考える際に、自社の提供価値を上位概念で捉えて再構築するツールとして、経営デザインシートの活用も検討をおすすめする次第です。

 

● ユニバーサル-初期のVODリリースのシネマーク契約

2020/12/2の1日5分ビジネス英語に表記のトピックスが掲載されていました。

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『今後、ユニバーサル映画は、VODサービスで利用できるようになる前に、初公開後17日間劇場にとどまる。国内の興行収入が5000万ドルを超える映画は、少なくとも31日間劇場にとどまる。』

7月には以下の記事等で、ユニバーサルがアメリカの映画館チェーンの最大手であるAMCシアターズとも、同様の条件で合意したと報じられていますが、新型コロナ下での映画館の生き残りの厳しさが窺われます。

『ユニバーサルとAMC、歴史的和解 映画の劇場公開から17日間で2次使用可能に』

2020/7/30の映画.comの記事。

今回のユニバーサルの合意内容は、公開期間を人気によって変更し、その後VODで収益を上げるビジネスモデルとなります。

新型コロナ対応によるリアルとネットのコンテンツ提供者の関係の変化の一例としても興味を惹かれる次第です。

 

● バーチャルとリアルの良いところどりのイベントが広がる

今回の記事と、以下の記事からは、「バーチャルとリアルの良いところどりのイベントが広がる」様子が見て取れるかと思います。

『12月19日開催 有料一ノ蔵オンライン蔵見学』

2020/11/24の株式会社一ノ蔵のプレスリリース(PRTIMES_JPより)。

『株式会社一ノ蔵(宮城県大崎市松山、代表取締役社長 鈴木 整)は、12月19日(土)16時に先着80名様限定で有料の一ノ蔵オンライン蔵見学を開催いたします。

オンラインコミュニケーションシステムzoomを活用して、お客様と弊社を繋ぎ、
みやぎの肴と一ノ蔵を召し上がりながら、蔵見学をしていただく企画です。』

⇒予め、3種類のお酒とサバやホヤなどのみやぎの肴を参加者に送って蔵のバーチャル見学会とともに楽しんでもらおうというイベントです。

映画館の様なリアルコンテンツの提供側には、先行視聴の特典や高度な臨場感、出演者の挨拶イベントなど、リアルならではの優位性をさらに追求する事が求められているかと思います。

一方で、上記の醸造所見学会のように、バーチャルとリアルを組み合わせる例として、利き酒をしながら、バーチャルで酒造所を見学できるイベントのように、今までなら、実際に見学場所で行っていた試飲会を自宅で行いつつ、見学も出来るというサービスも出てきています。

 

以前バーチャル美術館や、ノートルダム大聖堂のアーカイブ化を本ブログのトピックスで取り上げましたが、

バーチャル(映像、詳細な解説や関連記事のサイト連携などの視覚と聴覚)とリアル(試飲、香りなどの、味覚、嗅覚、触覚)を組み合わせて五感全体を使って楽しみ、あるいは学習する、さらに、バーチャルとリアルをつなげる為に、質疑応答やディスカッション、参加者同士のおしゃべりなど、コンテンツ提供者と参加者間の双方向コミュニケーションを加えたイベントが、今後各分野で広がるものと考える次第です。

『ノートルダム大聖堂の大火災にみる文化財保護の資金調達へのデジタル化やブロックチェーンによる貢献』
⇒2019/4/15に発生したノートルダム大聖堂の火災事故。

建物に大きな被害を出した模様です。

貴重な文化財保護のための資金調達、マネタイズニーズの高まりと、デジタル化やブロックチェーン、3Dプリンターなどの新技術がそのニーズに貢献することへの期待が高まっていることが窺えます。

 

『仮想美術館にみる、デジタル化によるリアルの価値の再評価』
⇒新型コロナ下で、美術館や博物館の展示会も制限が厳しくなっている中、VR等を活用したバーチャル展示会が増えています。

単にリアルをバーチャルで代替するだけでなく、オンライン相談のように、VRを入り口としてのリアルへの誘導や、リアルの商品の高付加価値化など、リアルとバーチャルを併用する上で、現在持っているリアルの商品や自社の資産の価値を知的資産の視点から棚卸ししてみることは有効な方法と考える次第です。

 

 

● バーチャル化する部分とリアル提供する部分の区分け

上記の事例にもみる様に、従来の広報宣伝活動だけでなく、自社商品自体のオンライン化バーチャル化も考える必要性が高まっています。

 

そのためには、現在の商品・サービスによる自社の顧客への提供価値を、上位概念で見直し、その価値の提供方法としてバーチャル、リアル、あるいはその組み合わせのどれが適しているかを考えていくことが有効かと思います。

 

展示会などのイベントのバーチャル化のサービスは、360度カメラなどのツールも含めてすでに既に多く出てきていますので、競合他社(顧客に自社と同じ種類の価値を提供している異業種も含みます)も同様の動きを進めている可能性も高いかと思います。

 

そして、バーチャル化すべき部分の特定とその手段、コンテンツの用意などの作業の前段階として、
経営デザインシートによる自社の提供価値とその今後の変化、必要な経営資源の見直しを行うことは、有効な手段と考える次第です。

 

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