リサイクル可能なプラスチックにみるトレーサビリティの課題

3D Animation Production CompanyによるPixabayからの画像

【今日のポイント】

無限にリサイクル可能なプラスチックの開発。

プラスチックごみ問題への新しい選択肢として期待されます。

一方で、リサイクルするための回収、再商品化という流れを着実に行うためのトレーサビリティ技術の確立とバリューチェーンの変革が課題となってきます。

● 無限に再利用可能なプラスチック

2019/5/16の1日5分ビジネス英語に表記のトピックスが掲載されていました。

無限に再利用可能なプラスチック Endless recyclable plastic

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

 

『米エネルギー省のローレンス・バークレー国立研究所の研究者たちは、完全に再生可能なプラスチック物質を開発した。Polydiketoenamine(PDK) と呼ばれている。

PDKは分解可能な分子で出来ており、特性や品質を損なうことなく、何度でも無限につくり上げることができる。

添加物でしっかり接着された通常のプラスチックとは異なり、PDKは酸性溶液を使用することで、添加物から完全に分離させることができる。』

プラスチックを劣化させることなく繰り返しリサイクルできるという技術。

プラスチックゴミ問題へのソリューションに新しい選択肢が増えるものと期待しています。

 

● リサイクルの実効性を上げるためのトレーサビリティの課題とバリューチェーンへの影響

今回の記事からは、「外部経済の内部化を促進するためのトレーサビリティ技術の開発促進」のニーズが高まることが予想されます。

国内外のプラスチックごみの状況については、環境省から以下の資料が出ています。
『プラスチックを取り巻く国内外の状況』

いわゆる3R(リデュース、リユース、リサイクル)の中では、まずリデュース(使用量の削減)を行うことが効果面からも重要ですが、

上記資料ではディズニーやアメリカン・エキスプレス、レゴなど国内外の企業の取り組みも紹介されています。

パソコンの場合、家電リサイクル法でリサイクルが義務付けられ、パソコンの裏の型番等で購入の履歴を追ってメーカーが引き取る仕組みが出来ています。
そのリサイクルの費用は、最終的にはパソコンの販売価格に乗ってきているものと想定されます。

プラスチックについても「容器包装リサイクル法と資源有効利用促進法」がありますが、

パソコンと比較して、製造・販売事業者や分別回収する行政にとって、ユーザーの手に渡ってからの追跡が困難なために、リサイクルのフローに乗らないプラスチック製品が大量に排出され、その処理が外部経済化していることも、現在のプラスチックゴミの問題の一因かと思います。

『容器包装リサイクル法の手引き』

『プラスチック製容器包装および紙製容器包装への識別表示の義務』

プラスチックについても、製造から購入、そして廃棄後まで現在よりも追跡できるようになれば、製造・販売業者やユーザーの責任も明確になり、リサイクルだけでなくリデュースにも貢献するものと思います。

ICタグなどではポリ袋のコストにはとても見合わないと思いますが、低コストなトレーサビリティ技術が開発されることで、技術開発面、政策面双方から外部経済の内部化が進む方向に行くものと考えられます。

また、こういった従来のサプライチェーンに変革を及ぼす技術や施策は、リスクとチャンスの両面から自社事業にも少なからず影響を及ぼすものとして捉えることが必要と考えます。

そして、このような、普段は中々意識しにくい外部環境の変化を考え、社内外と共有するツールとしても、知的資産経営報告書の活用をおすすめする次第です。

 

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