新年度の活動始めの調査における知財情報の活用について

【今日のポイント】

2021年度の活動も本格化する中、他社や市場の動向把握は継続的に進めつつ事業活動にフィードバックする必要がありますね。

その調査において特許や商標などの知的財産情報を活用する方法を、今までのトピックスを交えてご紹介いたします。

【目次】

1.特許情報による他社動向の把握
2.自社の立ち位置、ポジショニングの把握
3.顧客のニーズを商標方法などから推測する
4.集めた情報のまとめ方、共有の方法

新年度の活動を始める上で、他社や市場の動向を把握して計画を進めることが重要となります。

事業に必要な商品・サービスの開発においては、特許などの知的財産に関する情報は欠かせませんね。

今回は、今までの本ブログトピックスで採り上げた、知的財産情報の活用について、取りまとめてご紹介いたします。

2021年度の活動を始めるにあたってお役に立てれば幸いに存じます。

1.特許情報による他社動向の把握

事業環境の変化が大きな現在、既存の競合だけでなく、他業種からの新規参入も把握する必要性が高まっています。

また、自社自身も新しい市場へ展開する場面は今後増えていくため、その市場に存在する競合の動向把握は重要となります。

『ライバルを見つけるのに特許情報をどう役立てるか?』
では、特許庁の特許出願動向調査などの公開されている特許情報から、自社の既存市場への参入者や自社が参入する新市場のプレーヤーをまず把握し、そこからネットなども含めて情報収集を始める方法についてお話しています。

『京セラの「知的財産サイト」にみる「休眠特許の活用からオープンイノベーション促進への役割の変化」」』
では、自社の特許自体の使い方の変化という視点から、オープンイノベーションが重要となっている現在、特許情報とオープンイノベーションへの他社の取り組み事例とを組み合わせて、競合の動向を把握することをお伝えしています。

 

『IPランドスケープ等の特許情報から他社の戦略を読むポイント』
では、以前から言われている「事業戦略・技術戦略・知財戦略の三位一体」という言葉が、お題目ではなく実態を持ち始めているため逆に公開情報である特許情報や、最近のサービス化に伴い商標出願の情報などから、他社の中長期の戦略を推測する事も可能となってきていることをお話するとともに、

個別企業、業界全体などについて、時系列的に追えるデータである特許情報と、現時点で企業がHPなどで発信しているIR資料などとの突き合わせにより、
他社の事業戦略と知財戦略の連携の度合いや、「将来の選択肢の拡大」と「選択と集中」の間でどのようにバランスをとっているかの検証や推測も出来る可能性もお伝えしています。

 

2.自社の立ち位置、ポジショニングの把握

自社の市場における立ち位置の把握や今後のポジショニングの検討においても、自社と他社の強み・弱みの把握において、特許情報は重要な役割を果たします。

『IT業界の連携に考えるIPランドスケープ等による技術動向把握の必要性』
では、自社や競合他社の提携関係の変化を予測できれば、業界動向の先読みが可能になり、市場におけるプレーヤーの動向の予測に役立つことをお伝えし、

そのための情報源の一つとして、特に技術の影響の大きい分野での提携の予測IPランドスケープの様に、特許情報のような公開情報を元に作成出来る知財関連情報を、競合戦略やマーケティング、自社のポジショニングの把握に役立てることをお勧めしています。

 

また、『「特許マーケティング」にみる「属性評価と鳥瞰図」の重要性』
では、特許情報の特性である「その技術分野と適用するニーズ(解決したい課題)分野の両方が、分類コードと言う形で付いているので、定量的な属性把握が可能なこと、時系列での変化を追うことが容易なこと」
から、技術(シーズ)と課題(ニーズ)の双方から、その業界・市場の鳥瞰図を描くことが可能であり、また、その鳥瞰図の時間変化を追うことで、今後の技術・ビジネスニーズの変化の方向性をある程度予測することも可能となることをお伝えしています。

 

3.顧客のニーズを商標などから推測する

『AI利用のマッチングサービスにみる、「お客の課題発見」という特許情報のビジネス活用』
では、ニーズエクスプローラ社自社の強みを適用できる業務や社会の課題をAIを用いて、特許情報から発見するというマッチングサービスを題材に、

自社の知的資産などを背景にした「強み」の適用先を探すために、

特許公報(出願、公開、登録)の明細書に記述されている、業務や社会の課題、従来技術の課題などに注目して、AIを用いて他社の課題を抽出し、自社の強みとのマッチングを行うという、潜在顧客を含む他者の課題を見つけ出すという特許情報の新しい活用方法をご紹介しています。

 

また、顧客のニーズを把握するマーケティング活動には各社とも力を入れていますね。

その活動の表れの一つが、キャッチコピーや、サービス名称・ロゴなどであり、知的財産では商標や意匠として権利化し、保護と活用が図られます。

『デザインとビジネス関連記事にみる特許と意匠情報活用のヒント』
では、企業や事業・商品のブランディングやマーケティングを通して、顧客に自社の提供価値を伝え、その反応から顧客ニーズを把握する上でも重要な役割を果たしているデザインと、それに関わる意匠などの知的財産権に関するニュースから、特許・意匠・商標に関する情報を逆に「デザイン」という切り口を通して、マーケティングに用いる情報として収集することをお勧めしています。

 

『サムスンの商標出願に考えるモノ売りからコト売り時代の他社の動向把握方法』
では、サービス化「モノ売りからコト売りへ」の流れの中で、サービス名称とそれを保護するための商標の重要性が増していること、また他者の商標出願からも、相手の商品・サービスの開発戦略を推測できる事、サービスと名称をセットで考え、権利化しておくことの必要性について、スマートフォンの事例や他のトピックスから、お話しています。

 

4.集めた情報のまとめ方、共有の方法

上記のように、特許を始めとする知的財産に関する情報は多くの活用方法がありますが、得た情報をどのようにまとめて分析し、その結果を関係者間で共有するかも重要となりますね。

 

まとめ方の一つとしては、前述のIPランドスケープなどがありますが、経営デザインシートも、自社の現在の知的財産を含む知的資産だけでなく、将来必要な知的資産も検討するツールですので、特許情報などの分析結果の共有方法として活用をお勧めする次第です。

なお、IPランドスケープについては、以下の参考記事の他に、
2021/4/12から2021/4/30まで特許庁が配信するウェビナーもご参考にしていかがかと思います。

『IPランドスケープに関するウェビナー(無料)を公開します~経営判断に知財情報を活用しませんか?~』
2021/4/7特許庁のプレスリリース。

 

『IPランドスケープで俯瞰するAI』
特許庁 広報誌「とっきょ」2019年10月7日発行号

 

『IP ランドスケープの基礎と現状 (乾 智彦氏)』
日本弁理士会 パテント2018 Vol.71 No.9

 

また、経営デザインシートについては、以下のサイトをご参照いただければ、大変幸いに存じます。

『経営をデザインする(知財のビジネス価値評価)ー首相官邸サイトー知的財産戦略本部』

 

 

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