「AI、ITでの当たり前」をリアルに-新しい螺旋的発展の起点

● 「SIX 2018 革新的AIの連鎖がはじまる日」に参加して

2018/02/22に株式会社ABEJAの主催により虎ノ門ヒルズフォーラムで開催された表記のシンポジウムに参加しました。

 http://eventregist.com/e/six2018?lang=ja_JP

ABEJAはAIプラットフォームを運営しており、大手企業とも取引をしている新進の企業です。
https://abejainc.com/ja/

その講演の中で、「ECの当たり前をリアルに」という言葉で、

ECで行われている顧客の行動の把握(サイトへのアクセスからどのページにどれだけ滞在したか、どの商品の紹介をみて、最終的に何を買ったか、そしてある商品を買った顧客は次にどんな商品を買っているかなど)をAIを用いてリアルの店舗でも実現するという、アマゾン・ゴーのような事例を挙げて今後の方向性を語っていた箇所に大変関心を惹かれました。

 

● ECなどITによるビジネスモデルが、螺旋的発展の起点になってきた

「物事は螺旋的に発展する」という側面を持っています。

例えば、昔からの商売方法であった「競り」と「指値」の仕組みをネット上で復活させたものとして、「逆オークション」があり、

教育分野では、「自立学習」である「寺子屋」の復古版として「eラーニング」を挙げても良いかと思います。

これらは、古いニーズが新しい技術によって、より便利になって復活した例ですが、

今回のシンポジウムでの事例は、ITによるビジネス自体が、さらに新しい螺旋的発展の起点になってきたことを示しているかと思います。

アナログからデジタルにというデジタルトランスフォーメーションが話題になっていますが、既に、デジタルからデジタル+アナログにという流れの兆候が見えてきたとも言えるのではないでしょうか。

 

● AIが模倣の対象に

「AIの進化の解説に考える「人間の脳・知性」の再認識」
https://wp.me/p9D2bS-va

でお伝えしたように、

AIは人間の脳の模倣であり、AIのエネルギー効率向上や機能の進化を進めるためには、人間の脳や知性をより深く理解することが必要であることを、
フランスCEA-Leti(フランス原子力庁の電子情報技術研究所)のチーフサイエンティストであるBarbara De Salvo氏「アルファ碁」の開発者であるデミス・ハサビス氏など、AI・IoT分野の識者が主張していますが、

これも近い将来、AIが進化していくに連れて、逆にAIを使ったビジネスをモデルにして、そこに人間のアナログ的な作業を加えてより付加価値を高めるようなビジネスや、AIを人間の知性や感性理解の手段にとするような動きが出てくるものと思われます。

同様の現象はARやVRの世界でも起きるのではないでしょうか。

このように、現在は新規技術としてアナログの世界を変革、または置き換えているAI・IoTやAR/VRもさらに高度な螺旋的発展の起点(モデル、お手本)となっていくものとの思いを深くした次第です。

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