富士フィルムのiPS細胞事業にみるビジネスモデルの一貫性

昨年の12月のことになりますが、日経ヴェリタスに、富士フィルムのiPS事業が採り上げられていて、その中で富士フィルムの米国子会社のM&Aなどの戦略をiPS細胞から軟骨まで一気通貫を狙ったビジネスモデルとして紹介されていました。

富士フィルムのサイトも、同社の再生医療の取り組みや子会社にした米国企業の日本国内での特許取得について掲載しています。

富士フィルムは再生医療を加速させる

http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/solution/healthcare/ad/index.html?_ga=1.201173037.2066807121.1490830998

米国セルラー・ダイナミクス・インターナショナル iPS細胞の作製に関する特許を日本で取得
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1124.html?_ga=1.265307916.2066807121.1490830998

 

資産と強みを一気通貫させるビジネスモデル

知的資産経営におけるビジネスモデルでも知的資産と強み、お客への提供価値の一気通貫が重要ですね。

ただし、中小企業の場合、富士フィルムのように自社の知的資産を強化するのにM&Aを使うことは通常難しいかと思います。

中小企業では一貫したビジネスモデル構築のために知的資産を強化する際には、M&Aだけでなく、人材育成や外部専門家を使うことが現実的かと思います。

大学との連携を考える

外部の専門家といっても、必要な知的資産によって手を組むべき相手は異なってくるかと思いますが、iPS細胞のような先端的な科学技術の分野では、国内外ベンチャーの他に、まずは、連携できる大学がないかを検討することが重要だと思います。

そのためには、必要な科学技術について、ネットでその技術と「大学」をあわせて検索したり、グーグルスカラーで論文を探して、その論文の著者である大学の先生にコンタクトを取ったりするなどして連携できる大学の先生を見つけることが第一歩かと考える次第です。また、行政の補助事業に関連する大学という視点で探していけば、補助金獲得にもつながるので、新規事業など資金調達も必要な場合は有効な手段かと思います。

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