社会人教育と時給把握にみる、知的資産の強化の方向性

【今日のポイント】

リスキリングやリカレント教育などの社会人教育に注目が集まっていますが、その背景としての人生100年時代やVUCAと言われる環境変化、そしてイノベーションのための人材の重要性の高まりなどから、自社に必要な知的資産の強化の方向性も見えてくるのではないかと考える次第です。

【目次】
1.学習・教育に関する最近の話題
2.時給把握と生産性の関係
3.知的資産の強化の方向性

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1.学習・教育に関する最近の話題

人生100年時代を迎えて、リスキリングやリカレント教育などの社会人教育に注目が集まっていますが、
この動きは知的資産経営の人的資産を中心とした自社の強みの維持や環境変化への対応としても重要と感じます。

 

● “Z世代ビジネスパーソンの学び”を応援する動画学習コンテンツを、「GLOBIS 学び放題」とNEW STANDARDが共同開発

2022/11/1に、NEW STANDARD株式会社は表記のプレスリリースを公表しました。

https://new-standard.co.jp/posts/10679
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『注目のZ世代リーダーとグロービス講師が学びを交換する新しいスタイルの動画学習コンテンツ「学び交換」を共同で開発しました。
GLOBIS 学び放題、GLOBIS学び放題公式YouTubeで、11月1日より公開を開始、Z世代の学びを応援します。』

特定の世代向けの学習サービスを他の世代でもリバースメンタリングなどで活用できるという点は、他の分野でも参考になると感じます。

 

なお、オンラインやITの学習への活用としては、以下の事例も参考になるかと感じます。

『ICT教材「すらら」が学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」とデータ連携 2022年11月より開始』

2022/11/1に、株式会社すららネットは表記のプレスリリースを公表しました。

https://surala.jp/information/221101/
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『今回の連携により、生徒の「すらら」での学習履歴が自動で「Studyplus for School」に記録されます。
「すらら」を利用する生徒、先生は「すらら」を含むあらゆるツールによる学習履歴を「Studyplus for School」の管理画面で一括管理ができるようになります。』

⇒子供向けの学習支援は、自分の今まで経験していない領域を学ぶという点で、社会人の学び直しなどとも通じるところがあるのではと感じる次第です。

 

● リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―

2021/2/26の、経済産業省 「第2回 デジタル時代の人材政策に関する検討会」での、リクルートワークス研究所 石原直子委員の資料。
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf

デジタル技術を使って価値を想像できる従業員の能力や再開発の手段としての面から、リスキリングについて解説しています。


なお、人生100年時代の社会人の学習については、以下のブログトピックスもご参考になれば幸いに存じます。

『人生100年時代の中高年に流行るもののヒント>「二度目の思春期」』
https://wp.me/p9D2bS-170

 

2.時給把握と生産性の関係

リスキリングなどの「価値創出に必要な人材育成や人材確保、自己成長」に加えて、自分のパフォーマンスの把握も重要であり、その一つとして以下の記事のように、自分の時給で生産性を推測することも一つの方法かと感じます。

 

● 「時給」を1円単位で正確に把握している会社員はわずか9% 手当天国ニッポンを脱却し、「時給」で勝負する時代へ突入 時給向上には業務生産性向上がカギ

2022/11/9に、株式会社給与アップ研究所は表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000080381.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『日本企業では、賃金は抑えられ、その代わりに手当や福利厚生を充実させてきました。しかし、手当があることで、時給はより捉えられづらくなります。
実際に、前述した通り、自身の時給を言える従業員の方はあまりいません。
しかし、時給を意識しない限り、生産性向上に辿り着くことはできないのです。』

自分や従業員の時給の把握は、生産性向上だけでなく、人的資産への投資や活用の面からも重要と感じた次第です。

 

なお、人のパフォーマンスの把握(可視化)の観点については、以下のブログトピックスもご参考になれば幸いに存じます。

『脳のインターフェースに考える、可視化出来ることの価値とその活用』
https://wp.me/p9D2bS-1AE

 

3.知的資産の強化の方向性

上記のように、リスキリング、リカレント教育などの社会人教育や人的なパフォーマンスの把握に注目が集まっている背景としては、2017年のブログトピックス

『ライフ・シフト(100年時代の人生戦略)と知的資産』
https://wp.me/p9D2bS-9m
でもご紹介した、有名な『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』 https://amzn.to/3Eoaoec などでも語られているように、人生の長寿命化と、その反対に事業環境の変化が激しく、企業の新陳代謝も進む方向にあることと、

オープン・イノベーションなど、「イノベーション」の重要性が高まる中、その基礎となる人材の重要性もまた高まっていることがあることは多くの方が感じていらっしゃることかと思います。

 

また、テレワークなど、違う場所に分散しながら連携して事業を進める場面が増えていることも要因の一つであり、パフォーマンスの把握にもDXの活用が進み始めていることもその傾向を強めているかと思います。

 

そして、この傾向は今後も続くとみられることから、
自社の強みの一つである知的資産の重要性と、その強化の方向性としての、リスキリング・リカレント教育やテレワーク下での人的資産の強化と、そのパフォーマンスの把握・改善のマネジメントサイクルを回す仕組み(構造資産)の推進の必要性もまた高まって行くものと考える次第です。

 

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※>本ブログのトピックスの中で紹介している事例の中で取り上げているサービスや商品等は、解説のための参考として挙げたもので、
当研究所として推薦するものではありませんので、他の選択肢や導入の要否含めて、自社の状況に応じてご検討いただければ、大変幸いに存じます。

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