事例や体験から得た知見を活用できる形にするヒント
【今日のポイント】
新しい環境への対応は、その対策も含めて一から考えるのは中々大変ですね。
このような際に、他業界の先行事例や自社の過去の取り組み事例は大変参考になりますが、それらの事例を活用できる形にまとめるヒントとなれば幸いに存じます。
DXやデザイン経営、知的資産や無形資産の活用など、新規に経営手法や技術などを自社に取り入れられるか検討する際には、同業他社、あるいは異業種の先行事例は検討の参考になるとともに、社内で導入を推進する際に関係者の理解や共感を得るための材料にもなり得ますね。
以下のように、各分野で、成功事例集が公的機関や民間から提供されていますので、これらを見てみることは、他社事例や動向把握の方法の一つとして行う価値はあるかと思います。
● 【中堅中小企業の新卒採用・集客DX成功事例を発信】株式会社あつまる「成功事例サイト」オープンのお知らせ
2022/10/4に、中堅中小企業の集客マーケティングDX・新卒リクルーティングDXをサポートする「(株)あつまる」は表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000099.000069702.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『800事業以上にのぼる企業での支援実績に基づいた実際の施策データや、
プロジェクト実施前の課題、実施した施策とその結果、成功のポイントまで、ここだけで公開いたします。▼あつまる成功事例サイト
https://casestudy.atsu-maru.co.jp/』
⇒各社が成功のために取り組んだ内容に加えて、その時の環境も含めて読み解くことが重要と感じた次第です。
● 知的資産経営の活用事例集(新着報告書を表示)
経済産業省の『知的資産経営ポータル』 https://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/index.html では、ここ最近に企業が公表した知的資産経営報告書を掲載しています。
2017年から開示されている知的資産経営報告書は、以下のサイトに掲載されています。
『知的資産経営報告書の開示事例』
https://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/jirei.html
● 特許庁はデザイン経営を推進しています
特許庁が掲載している、デザイン経営に関するサイトでは、デザイン経営に関する資料などを掲載しています。
https://www.jpo.go.jp/introduction/soshiki/design_keiei.html
その中の、2022/3/23に発行した、『デザイン経営の課題と解決事例』 https://www.jpo.go.jp/introduction/soshiki/document/design_keiei/jirei_20200319.pdf では、デザイン経営を導入するにあたっての8つの課題に対し、既にデザイン経営に取り組んでいる企業による課題を乗り越えるための工夫をまとめています(同サイトの説明文より)。
いずれも多種多様な業界の企業が自社の取り組みを記載していますので、導入前に、どのような課題が生じ得るのかを知るため、また、現在の自社と同じような課題を持つ企業の対応事例という視点からも利用できるものと考える次第です。
この他、ダイバーシティの一環としての、働きながらの子育て支援に関して、厚生労働省の女性の活躍・支援事例集のサイトでは、検索することで自社に近い規模・業種での取り組み事例を探すことができます。
https://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/practice/search
上記の他にも、自社が導入したい施策や、対応すべき課題に応じて、先行事例集をまずは探してみることも、検討項目の一つに加えておいてはお勧めする次第です。
上記の先行事例は、読むだけでも色々な示唆が得られるかと思いますが、読む目的(導入したい施策や解決したい課題など)を明確にしてから、読み始める事が必要なことは、事例集に限らず他の文献と同様かと思います。
また、本ブログでも何度かお話しているように、置かれた環境と社内状況によって、対応策や着手点なども変わってきますので、他社事例や自社の今までの対応事例を参考にする際には、その事例の中に記載されている外部環境と内部環境を対応とその結果と共にセットで参考にすることが必要かと思います。
その際に、知的資産経営報告書などでは、SWOTの形でまとめられている事が多いこともあり、自社の事例などでも当時の内外状況をSWOTにまとめておく事は、フォーマットの統一による把握と比較検討の効率化という点でも有効かと思います。
なお、新規事業検討などの際に使用されるビジネスキャンパスや経営デザインシートなども有効なフォーマットではありますが、
複数の事例をまとめるとなると、手間もかかりますので、なるべく簡便かつ既に掲載されているフォーマットを活用することをお勧めする次第です。
また、上記のようにSWOTなども利用した事例を活用する形にする際に、現時点の自社状況を踏まえて何らかの知見や解釈を加えることも多いかと思います。
そのような際に、広い視野を持つうえで、
『『歴史思考』を読んでー温故知新とパターン認識によるメタ認知の効用』
https://wp.me/p9D2bS-2ak
でご紹介した、
『世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する 歴史思考 Kindle版 深井 龍之介 (著) 』https://amzn.to/3SGBlzY などのように、
世界の歴史などまで、時系列や地理的、業界的に思い切って範囲を広げ、過去の取り組み事例や現在の動向を知るとともに、
まずはこれら事例と自社の共通点を探す視点で事例をみることをお勧めする次第です。
なお、自社や他社の成功事例、成功体験の活用に関しては、以下のトピックスもご参考になれば幸いに存じます。
『「失敗の活かし方」と「成功体験の活かし方」にみる共通課題とは?』
https://wp.me/p9D2bS-th
『生産性向上を継続する方法のヒント>やっている事、始める事の理由の記録を残す』
https://wp.me/p9D2bS-YI
※>本ブログのトピックスの中で紹介している事例の中で取り上げているサービスや商品等は、解説のための参考として挙げたもので、
当研究所として推薦するものではありませんので、他の選択肢や導入の要否含めて、自社の状況に応じてご検討いただければ、大変幸いに存じます。
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