リクルートのスタディサプリにみる顧客生涯価値の高め方

Siamlian NgaihteによるPixabayからの画像

【今日のポイント】

小中学生から社会人まで、オンライン教育を展開するリクルートの「スタディサプリ」

今回の「講師の声から求める講義を検索する」機能は、ブランド統合による顧客層の拡と個別ニーズへの対応の両立という課題への対策としても、参考になるものと思います。

 

『スタディサプリ』講義動画の「講師の声」を検索可能-「見たい講義」を瞬時に検索、学習者の利便性向上に寄与

2019/6/14にリクルートの関係会社である式会社リクルートマーケティングパートナーズは、表記のリリースを公表しました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

音声認識技術とテキストマイニングにより、音声データ(講師が発話した学術用語)にもとづいた、より効率的な講義動画検索が可能になります。』

リリース時点での同機能の対象はPC Web スマホ Webで、アプリは対象外と(今後実装予定)とのこと。

探し物の時間短縮は生産性向上の基本的な方法ですが、学習時にも有効な効率化の手段だと、自分の資格試験勉強の経験からも実感する所です。

 

 

スタディサプリの名称統一と社会人への展開

この「スタディサプリ」について、以下のような記事から、リクルートでは、●●サプリ」という名称で、学生向けに複数の学習サービスを展開し、それを「スタディサプリ」の名称に統一したこと、更に、この名称(ブランド)を社会人向けにも使用し、市場拡大を図っていることが窺われます。

2016/2/26ICT教育ニュースの記事。

「受験サプリ」「勉強サプリ」など○○サプリを「スタディサプリ」に統一

2018/8/6の株式会社リクルートマーケティングパートナーズのリリース。

『新たな学びを提案する専門情報誌『スタディサプリ社会人大学院』86日に発売』

 

小さく始めて大きく育てる、細かいニーズを拾って、顧客のライフサイクルに沿って繋げる

上記の「スタディサプリ」というブランドの育て方は、「受験」、「英語」などの個別ニーズを持つ学生ごとターゲットを絞ってわかり易い名称をつけたサービスを提供し、共通する「●●サプリ」の認知度が高まってから、名称統一して、個々の顧客が持つ個別のニーズに同じサービスで対応出来るようにしていった流れが見えるかと思います。

また、その名称を学生からから社会人になってまでのライフサイクル全体を統一ブランドでカバーしていっているところは、

ハウスメーカーなどの住宅新規購入からリフォーム、更に転勤等の際の賃貸サポートなど、顧客生涯価値を高める手法とも共通するものがあるかと思います。

このように間口を広げると、自分の個別ニーズに合うサービスやコンテンツを見つけにくくなるという、統合による使い勝手などの課題に対して、今回のリリースに見るように、検索機能などの充実で対応しているという点も参考になるかと思います。

アマゾンのリコメンド機能や注文履歴からの再注文のように、顧客層と提供するコンテンツ(商品)を広げつつ、ターゲットごとのニーズに応える方法の一つとして、今後の展開に関心を持つ次第です。

 

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