Q&A>「取得すべき知的資産は何か」の検討のヒントは?

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【今日のポイント】

将来必要な知的資産を取得するためには、まず「必要な知的資産」を特定することが第一段階となりますが、
ビデオゲームの例から、この将来取得すべき知的資産の検討の仕方のヒントについてお話しますので、ご参考になれば幸いに存じます。

【目次】

Q>「取得すべき知的資産は何か」を検討する際のヒントはないか?
1.将来のビジネスモデルに必要な知的資産
2.将来のビジネスモデルとそこで必要な知的資産を要素の組み合わせで表し、検討する

Q>「取得すべき知的資産は何か」を検討する際のヒントはないか?

A>将来のビジネスモデルを、例えば顧客×提供価値×商品・サービス×提供方法などの要素の組み合わせで表し、
それぞれの要素について、人(人的資産)×モノ・仕組み(構造資産)×取引先など(関係資産)の組み合わせで、必要な知的資産を検討する方法は、分野を問わず使えるものと考える次第です。

 

1.将来のビジネスモデルに必要な知的資産

先日のブログトピックス『Q&A>知的資産の獲得のヒントは、どこから見つけられるか?』 https://wp.me/p9D2bS-2iE では、
DXを進める際の、支援関連のサービスや施策において、支援する側が捉えている支援先(DXを導入する側)が持つ課題とそこに支援者が提供する解決策(ソリューション)から、自社の持つ課題との共通性を見つけ出し、自社に必要な知的資産を獲得する手段のヒントを得る方法についてお話し、

『DX人材の確保に関する動きにみる、自社に必要な知的資産の確保のヒント』 https://wp.me/p9D2bS-2iQ では、DX推進の中でも各社、各業界で共通の課題である人材の確保の事例から、知的資産の確保のヒントについてお話してきました。

その前段となる、「将来必要な知的資産の見つけ方」については、
既に経営デザインシートの解説や、知的資産経営のマニュアルなど、既に経済産業省、民間の知的資産経営を推進している団体やコンサルタントなどの方々が、事例も含めて解説されていますが、

以下のような事例から、要素分解とその組み合わせという側面で少しお話したいと思いますので、ご参考になれば幸いに存じます。

なお、経営デザインシートの使い方などの詳細については、『経営をデザインする』(知的財産戦略本部サイト https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/ )をご参照いただければ、大変幸いに存じます。

 

● ビデオゲーム業界: 天井知らずの隆盛 The rise and rise of video games

2023/4/7 の1日5分ビジネス英語に表記の記事が掲載されていました。

https://matt-english.com/podcast/20230407
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『ゲームに対する消費者支出は、2022年に減少した後、再び増加しており、ストリーミングや映画館を上回っています。これは主に、強力なスマートフォンによって、グラフィックを多用するゲームを簡単にプレイできるようになったためです。』

⇒上記の記事では、TikTokユーザーの半数ゲームコンテンツを視聴しているとも記載されていますが、スマートフォンというデバイスと、ゲームコンテンツの配信プラットフォームとしても、今後TikTokの存在感が増す可能性が窺えると感じた次第です。

 私自身は、社会人になってからはビデオゲームをしていないのですが、YouTubeその他のスマホ上の配信プラットフォームで色々なコンテンツを楽しむ機会と時間は、(自分の家族や通勤時の電車内などを見ても)スマホやタブレットによって増えていると実感しています。

上記の記事や、YouTubeの利用状況などを見ていると、

「ビデオゲームの様に、コンテンツ×デバイス×配信プラットフォームの掛け算をうまく組合せた企業や業界にユーザーが集約される動きと、ユーザーの利用方法も元々の使い方以外の領域まで広がっていく動き何並行して進む」事も予想出来ると感じます。

 今後、ビデオゲームがさらに進化すると、今回の記事のスマートフォン×TikTokの様ないわば「勝ち組」にユーザーが集まる一方で、

ビデオゲームと言う「ツール」がメタバースの様な社交・コミュニケーションの場や、脳トレ・学習など、様々な用途とニーズに応じたデバイス(貸し会議室・飲食店、劇場の様なリアルな施設を含む)で提供され

エンターテイメント以外のビジネスでも、ゲーミフィケーションの様にその影響を受けるものと思った次第です。

 

2.将来のビジネスモデルとそこで必要な知的資産を要素の組み合わせで表し、検討する

上記のビデオゲームの記事は、「コンテンツ×デバイス×提供プラットフォーム(アプリ)」の組み合わせがユーザーの利用の仕方(TPO)に適合できた時に大きな市場を獲得する事例として捉えることが出来るかと思います。

このような考え方は、他のビジネスにも適用出来るものであり、経営デザインシートなどの知的資産経営ツールや、デザイン経営における「価値創造のストーリー」おいても既に利用されている方法ですが、

上記のように、ビデオゲームで言えば、

顧客に「スマートフォンユーザー」、
提供価値に「時間と場所を選ばず、既に持っている方法で気軽に楽しめる)」、
商品・サービスに「高品質のゲームコンテンツ」、
提供方法に「配信プラットフォーム(通販の場合はECプラットフォーム)」

をそれぞれ当てはめるなど、

自社のビジネスモデルを、
顧客などのステークホルダー×提供価値×商品・サービス×提供方法の要素別に考え

それぞれの要素に必要な、人(人的資産)×モノ・仕組み(構造資産)×取引先などの事業提携相手(関係資産)の知的資産とその組み合わせ方を探すというように、検討のフェーズと要素を分けて対応することは、分野を問わず利用できる方法と考える次第です。

 

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