空飛ぶタクシーの話題にみる、イノベーション環境の重要性とヒント

【今日のポイント】

私が子供だった20世紀から、「空飛ぶクルマ」はワクワクする対象の一つですが、
その実現において法規制への対応は今も大きな課題ですね。

このようなイノベーションを実現する上で、シーズ技術と並んで、認知度向上と実用化のきっかけとなるイベントなどの環境を把握・活用することが、重要性を増していると感じる次第です。

 

【目次】

1.国内外の「空飛ぶタクシー」の実用化の動き
2.イノベーションを起こす技術と同様に、イノベーションを利用できる環境やイベントの重要性が増していく
3.イノベーションを考える際に、技術とともに「認知度向上と実用化双方の機会」も重要な資源として検討・確保する

 

1.国内外の「空飛ぶタクシー」の実用化の動き

私が子供の頃(もちろん20世紀の時代ですが)、「21世紀」のイメージの一つとして、よく見たのが当時は「エアカー」などとも呼ばれていた「空飛ぶタクシー(空飛ぶ自動車)」でした。

既に、21世紀に入って20年以上経ちますが、この「空飛ぶタクシー」の実用化への動きに関するニュースは、大阪万博などもきっかけとして目にする機会が増えてきたと感じています。

 

● 空飛ぶタクシー:離陸まであと少し! Air taxis: Closer to take off

2023/4/14 の、1日5分ビジネス英語に表記の記事が掲載されていました。

https://matt-english.com/podcast/20230414
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『オリンピックのような世界的なイベントは、スタジアムやホテル、道路、交通機関などのインフラ整備につながることが多い。
そこに「バーティポート」が仲間入りする日も近い。バーティポートとは、新しいタイプの飛行体である電動垂直離着陸機(eVTOL)のための特別な空港を指す。』

1964年と今回の東京オリンピックなどを見ても、確かに新しいインフラを大規模に整備する機会として、世界的なイベントが果たす役割は今でも大きなものがあると感じます。

日本も2025年の大阪万博を期に、空飛ぶタクシーの実用化の動きが活性化していると、以下の記事を始め、多くのニュースから感じるところです。

 

● 空飛ぶクルマ、日本で型式証明 トヨタ出資の米社が申請
2022/10/18の日経電子版の記事。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC187AR0Y2A011C2000000

 

なお、上記の1日5分ビジネス英語の記事では、商業用エアタクシーの認可取得の方が困難という課題をあげていますが、これは、比較的最近ではドローンの利用などでもやはり私達が目にする事の多いものであり、

本ブログでも2018年の
『空飛ぶ車の促進政策に見る予測可能性の重要性』 https://wp.me/p9D2bS-GF など複数のトピックスでも、法規制の影響の大きさとその予測可能性の重要性などを取り上げてきましたが、

新しい社会インフラ、特にリアルのそれは、ネット上のインフラ以上に導入時の法規制などのハードルは高いと改めて思った次第です。

 

2.イノベーションを起こす技術と同様に、イノベーションを利用できる環境やイベントの重要性が増していく

上記の「空飛ぶタクシー」、ドローン利用、自動車の全自動化など、多くのイノベーションにおける課題に関する記事などからは、

「イノベーションを起こす技術と同様に、イノベーションを利用できる環境やイベントの重要性が増していく」様子が窺えるかと思います。

ネット関連ではメタバースの分野でのプライバシー保護や各種権利に関する法整備が話題となっていますが、
リアルなイノベーション、特に社会インフラとなり得るものについては、規制のハードルと社会的受容性はいつも大きな課題として指摘されてきたかと思います。

特区制度や規制のサンドボックスなどの行政側の取り組みに加えて、上記のトピックスや参考記事の大阪万博の様な大きなイベントやコンパクトシティの様な都市計画、宇宙開発など、何らかの非日常的(非連続的)な環境が、イノベーションを社会に根付かせ、実限するきっかけとして重みを増していると感じた次第です。

 

3.イノベーションを考える際に、技術とともに「認知度向上と実用化双方の機会」も重要な資源として検討・確保する

上記の「空飛ぶタクシー」の例は、自社にとってのイノベーションを考える上でも、参考になる視点を提供くれるかと思います。

『空飛ぶクルマの開発にみる、自社事業の将来像の策定に「極端な環境」を利用するヒント』 https://wp.me/p9D2bS-26C や、

『MaaSの需要性調査にみる、ユーザーのイメージと実ニーズの乖離の可能性』 https://wp.me/p9D2bS-1jo などでもお伝えしてきた、

「自社にとって「極端な状況や環境」を想定・利用してみる」ことや、

「ユーザーは知らないものはニーズとして想像出来ないので、先ず使ってもらう事が「モノ売りからコト売りへ」移り変わる現在はさらに重要」
という点からも、

万博やオリンピックとまではいかずとも、自社に取って大きなイベント特に商圏となる地域などでのイベントや将来市場としたいと考えている場所・潜在顧客がいる場でのイベントなども含めて、日頃よりアンテアを張るうえで、

まずは、経営デザインシート等の知的資産経営ツールによって、「自社の将来なりたい姿を実現するために必要なイノベーションは何か」を明確化し、
「それに必要な有形・無形の資産はなにか」の検討にの際に「認知度向上と実用化双方の機会」も加えて進めることが、自社の「見えない強み」である知的資産を構築・強化する上でも必要性を増していると考える次第です。

 

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