デジタル化が自分や組織の時間の使い方に与える影響

時間管理、タイムマネジメント、生産性向上

【今日のポイント】
中小企業のデジタル化(DX)は、経済産業省なども手引を作成するなど支援に力を入れ始めていますが、
消費する時間の面からは、増加と削減(効率化)のどちらにも作用するため、自分や自社、そして顧客などの関係者の時間の使い方に与える影響の側面から、DXのメリット・デメリットを見ることは、今後も重要性を増すものと考える次第です。

 

【目次】
1.デジタル化で消費している時間
2.デジタル化で削減できる時間
3.デジタル化・DXが自社と顧客の時間市場に与える影響

 

1.デジタル化で消費している時間

● あなたは、自分の24時間を本当に自分のものにしていますか? Do you truly own your 24 hours?

2022/6/30の1日5分ビジネス英語に表記の記事が掲載されていました。

https://matt-english.com/podcast/20220630

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『キャリアを通して、労働者は、タイプミスを訂正するのに6か月、パスワードを入力するのに145日、コンピューターがプロセスを実行するのを待つのに数日間を費やします。
さらに、電子メールの削除、不要な通知の消去、無駄な通信の確認、コンピュータのフォントやページ設定の変更、未保存の文書の復元などに数週間から数ヶ月を費やします。』

⇒同記事では、人生の約10年間は携帯電話を見て過ごすことになっているとの調査結果も採り上げていますが、メールやスマートフォンなどに費やす時間が多いことは、個人的にも感じていることであり、
また、最近のテレワークを始めとするオンライン化で、Web会議や士業の研究会など、さらにデジタル関連のサービス・ツールを使う時間が増えていると実感している次第です。

 

2.デジタル化で削減できる時間

一方で上記の記事でも、今後さらに高度化した技術でこれらの無用な時間を削減できる可能性について触れていますが、
日本でも、各種の生産性向上のためのDX関連サービスが増えていることは、以下の記事などからも窺えるところかと思います。

● 業務効率化や生産性向上をデータ活用により実現する
「ワークスタイルマネジメントサービス」の提供を開始

2022/6/30に、NECネッツエスアイ株式会社は表記のプレスリリースを公表しました。

https://www.nesic.co.jp/news/2022/20220630.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『多方面からの業務分析による課題抽出
 勤怠データや予定表データ、会議データなど、分散した複数の働き方データを、集約し、可視化することができます。これにより、従来の単一データしか扱えない業務可視化ツールでは困難であった、根本的な課題の抽出や新たな課題の発見を可能にします。』

⇒上記は本サービスの特長として挙げられている3つの内の一つですが、複数の種のデータを集約し、総合的に分析することで、新しい知見と事業機会を生み出す可能性が窺えると感じます。

 

● Chatworkとコニカミノルタジャパンが業務提携
「Chatwork DX相談窓口」の提案サービスとしてオンラインマニュアル作成・運用サービス「COCOMITE」の提供開始

2022/6/29に、Chatwork株式会社とコニカミノルタジャパン株式会社は表記のプレスリリースを公表しました。

https://corp.chatwork.com/ja/news/2022/06/chatwork-konicaminoltajapan.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『中小企業における人手不足は年々深刻化しており、その対策として、多くの企業が採用の強化に取り組んでいます。
採用後には研修・教育訓練が欠かせませんが、研修・教育訓練を行う時間的余裕が無い、研修・教育訓練を担当する人材が不足しているなどの課題に直面しています(※2)。
研修・教育訓練の具体的な取り組みとして「マニュアルの作成」が代表的ですが、マニュアル作成には多くの業務時間を費やす必要があり、中には1日の勤務時間相当の時間を費やしている実態も浮かび上がっていることから、人材を確保するだけでは人手不足に関連する潜在的な課題を解決することはできません。
こうした背景から「Chatwork DX相談窓口」のラインナップとしてオンラインマニュアル作成・運用サービス「COCOMITE」を提供することになりました。
※2:日本・東京商工会議所「人手不足の状況および従業員への研修・教育訓練に関する調査」(2022年4月27日)』

採用など人事の分野のDX支援ビジネスにおける、顧客接点を持つコミュニケーション系企業とソリューションを持つ企業とソリューション提供の企業との事業提携の事例とも捉えられますが、

事業提携など、顧客接点の窓口(プラットフォーム)として、オンライン相談などのコミュニケーション系と、決済系のプラットフォームの双方がどのように棲み分けあるいは競合するのかについて、自社の事業提携や利用するプラットフォームの観点からも要注目と関心を惹かれる次第です。

 

● 企業の「生産性向上」と「紙に縛られない柔軟な働き方」の実現を支援 「紙に縛られない働き方」プロジェクトが新企画を発表
クラウド型経費精算システム「楽楽精算」無料モニター募集開始

2022/6/15に株式会社ラクスは表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000048948.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『ラクスが発起人となり、ビズリーチ・弁護士ドットコム・ラクスの3社は「紙に縛られない働き方プロジェクト」を立ち上げました。
共通の志を持つ複数社が共に取り組むことにより、あらゆる企業・業務のペーパーレス化を促進し、ビジネスパーソンの「紙に縛られない働き方」の実現を目指します。

具体的な活動内容として、「紙に縛られない働き方」の実現に取り組む企業を募集し、ペーパーレス化による業務改善の支援を行います。
また、企業の「紙に縛られない働き方」実現につながるアクションを促進するため、企業の取り組み事例の発信や、ペーパーレス化と働き方の課題を明らかにする共同調査の実施を予定しています。』

⇒上記のようなペーパーレス化支援が、既存の紙書類の対応に加えて、仕事の進め方自体の改革につながる事を期待する次第です。

 

3.デジタル化・DXが自社と顧客の時間市場に与える影響

上記のように、デジタル化やDXが時間の使い方に及ぼす影響は正負ともに大きなものがありますが、

更にデジタル化が進むことで、今後も
「時間の価値、取り分け顧客の時間市場の価値が高まり、生産性向上とヘルスケア面双方からメディアの複合利用も含めて、対応するサービスが数多く誕生していく」事が予想出来るかと思います。

最近はデジタルデトックスも、メンタルヘルスや睡眠など健康との関係も含めて大分話題になることが多くなってきた様に感じていますが、

自分自身の生活を振り返っても、私たちが情報処理に使う時間は仕事、プライベート問わず今後も増加するものと感じています。

とは言え、やはり時間は効率的に使いたく、また追い立てられる様な生活はメンタル的にも避けたいものですので、

音声メディア、情報の要約版など、情報処理における生産性向上へのニーズが今後も高まり続け、以下の記事にみるように、対応サービスも活性化する事が予想されます。

そして、ユーザー側の個人・企業も、デジタル化のメリット・デメリットを、自分や自分の顧客などの関係者が使える時間の配分という面から継続的にチェックすることが、
環境面、技術面で変化の激しいデジタル化の分野においては重要性を増すものと考える次第です。
 

・『アクチュアライズ、在宅勤務の指示 60秒音声チャットでチームの業務をタスクに分け効率化』
2021/6/8の日本経済新聞電子版の記事。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC06D2A0W1A500C2000000/

 

・『オトナル、媒体社の音声番組・ポッドキャスト化を支援する『Podcast Publisher Support』を提供開始
~媒体社向けにポッドキャスト立ち上げ・運用ツールを提供。グロース・マネタイズを支援。音声CMS、アドサーバー、SSP提供、課金ソリューションを包括的にサポート~』
2022/7/1の株式会社オトナルのプレスリリース。
https://otonal.co.jp/news/24239

 

・ビジネス選書&サマリーリーダーズ:有料メルマガ
http://www.mag2.com/m/P0000498.html

週末起業で有名な藤井孝一さんのメルマガ、筆者が選んだビジネス書を、10分くらいで読める量(5000字程度)にして配信してくれるものです。

 

・ビジネス書のサマリーの紹介サービス「トップポイント」:月刊誌
新刊書9冊、ロングセラー1冊、合計10冊の本の内容をおよそ5000字で紹介してくれます。

https://www.toppoint.jp/
トップポイントは、PDFのダウンロードサービスも提供しているので、
私はメルマガとこのPDFは、iPhoneの読み上げアプリに入れて、通勤時間などを利用して耳から聞いてインプットしています。

 

また、「1日5分ビジネス英語」も、単に英語の学習というよりも、最新の時事ネタと、ナレーターのマット竹内さんの解説が大変面白いので毎日愛聴しています。
https://matt-english.com/category/podcast

 

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