「ゴジラvsコング」「るろうに剣心最終章」とにみるオリジナルコンテンツの価値向上とクリエイターの知的財産による保護の重要性

【今日のポイント】

新型コロナ下での「ゴジラvsコング」の世界的な大ヒット、「るろうに剣心」の再映画化、「鬼滅の刃」のヒットなど、優れたコンテンツは、映画、アニメ、VRなどにより種々の形態とメディアで提供され得るようになっています。

これはオリジナルコンテンツの価値とそれを産み出すクリエイターの重要性の高まりと、その権利を知的財産権や契約で保護する必要性の双方を示唆するものとして、その動きはオープンイノベーションの分野でも要注目と考える次第です。

 

【目次】

1.「ゴジラvsコング」の興行的成功
2.「るろうに剣心最終章」の公開
3.メディアの多様化に伴い、オリジナルコンテンツの相対的重要性が高まる
4.クリエイターの知財による保護の重要性とオープンイノベーションへのアナロジー

 

1.「ゴジラvsコング」の興行的成功

『世界中のコロナ禍の鬱憤をぶっ飛ばす、 地球最大規模の大ヒット!本場ハリウッドでも記録的な大ヒットスタート!!全世界で週末興行ランキング1位を獲得!!!

2021/4/5の、ハリウッド映画『ゴジラvsコング』公式サイトに表記のニュースが掲載されていました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『先週ついに本場ハリウッド・北米にて公開を迎えた「ゴジラvsコング」。全世界で驚異的な大ヒットスタートとなっております。北米(アメリカ・カナダにて、初日2,409、週末3,064館)での31日(水)の初日興行収入は960万ドル(約10.6億円)となり、コロナウィルスのパンデミック以降、初日の興行成績としては北米マーケット史上最高の成績を記録しました!(これまでは、『ワンダーウーマン1984』の760万ドル)。』

予告編を見ても、かなりの迫力との印象を受けました。

以下の記事などでも、この映画の興行的成功は、広く報じられていますね。

『ゴジラvsコング』世界を制す、海外初動は1.2億ドル超えコロナ禍のハリウッド映画記録を大幅更新』

2021/3/30THE RIVERの記事。
日本では、2021/5/14から全国公開予定とのこと。

新型コロナの状況にもよりますが、『鬼滅の刃」に並ぶヒットとなることも期待できるかと思う次第です。

 

2.「るろうに剣心最終章」の公開

明日の2021/4/23には、映画「るろうに剣心最終章」も公開されます。

公式サイトはこちら

こちらは、少年ジャンプの漫画が原作ですが、私も原作はほとんど読んでおり、非常に面白かったのを覚えています。

漫画やアニメを原作とする映画は今では珍しくありませんが、「るろうに剣心」は何度か映画化されているところからも、前述の「鬼滅の刃」と同様に、原作のクオリティの高さが、映画など他のメディアで利用される際にも大きな影響を与えるものと感じる次第です。

 

3.メディアの多様化に伴い、オリジナルコンテンツの相対的重要性が高まる

鬼滅の刃のギガヒットについては、『バットマンの原作コミックと鬼滅の刃にみる、リアル商品の価値の高め方のヒント』でも採り上げましたが、

上記の各映画の記事や、以下のトピックス

『海外の動画配信会社の競合や国内企業の事業展開にみる、事業ポートフォリオにおける「選択と集中の切り口」の重要性』
でも採り上げた、動画配信会社ネットフリックスの好業績と、事業ポートフォリオにおけるコンテンツとメディアへの選択・集中の振り分け方の重要性

『音声認識技術と会話型マーケティングツールにみる社内や取引先とのコミュニケーション改善の機会』
でお伝えした、スマートスピーカーやスマートフォンなどのデバイスと音声認識技術による会話形マーケティングの活用、

何かと話題を読んでいる音声特化型メディア「クラブハウス」などからは、

「メディアの多様化に伴い、オリジナルコンテンツの相対的重要性が高まる」様子が窺えるかと思います。

・動画、音声などの情報の種類、
・オンライン、リアルの劇場とライブ配信やオンデマンドなどの提供方法、
・サブスクリプションなどの課金方法と、

メディア側はその形態や提供方法が多様化して選択肢が増える中で、提供するコンテンツの重要性相対的に高まっています。

 

また、デジタル化やXRにより、コンテンツの加工方法も進んでいる為、
オリジナルコンテンツが本来持っているコンセプトやその表現、ストーリー性などのクオリティが非常に重みを増していると感じます。

 

今後も、メディア側はそれぞれの特性に応じてコンテンツを加工し、自分のユーザーに合わせた課金方法などによって提供して行く中で、その元となるオリジナルコンテンツの価値が高まるものと考える次第です。

 

4.クリエイターの知財による保護の重要性とオープンイノベーションへのアナロジー

オリジナルコンテンツの価値が相対的に高まることは、それを生み出す原作者などのクリエイターの方たちの貢献や役割の重要性も同時に高まることに繋がります。

 

優れたオリジナルコンテンツを産み出し続けるためにも、このようなクリエイターの方たちとその成果を著作権などにより保護することも一層重要性を増すものと考える次第です。

 

そして、上記はエンターテイメントの分野だけでなく、オープンイノベーションにおけるスタートアップの権利保護にも通じるものがあると感じます。

 

2021/3/29に公正取引委員会と経済産業省が公表した、『スタートアップとの事業連携に関する指針』や、

2020/6/30に掲載産業省が公表した、『研究開発型スタートアップと事業会社のオープンイノベーション促進のためのモデル契約書ver1.0

特許庁の『オープンイノベーションポータルサイト』
などからも、技術開発のクリエイターとしてのスタートアップ保護による関係者のWin-Winの関係構築の推進を目指す動きが窺えるかと思います。

 

上記のような流れをみつつ、自社の事業提携の戦略を立てる必要性が高まっているものと考える次第です。

 

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