ノルウェーのEV普及策に考える需要と供給双方からの事業検討方法のポイント

EV 電気自動車 環境対策

【今日のポイント】

ノルウェーのEV(電気自動車)は急速に普及していますが、その背後には多くの要素が絡み合っていますね。

環境対策のような課題を解決する際には需要側と供給側双方から考える必要がありますが、考慮すべき要素が多くなって複雑になる場合には、複数シナリオの設定なども必要になるかと思います。

 

● ノルウェー、2025年までにすべてを電気自動車に Norway plans all electric by 2025

2019/01/15の1日5分ビジネス英語に表記の記事が掲載されていました。

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『ノルウェーは、燃料に未来がないことを確信している。ノルウェーは2025年までにすべてのガソリン車の販売を終了させる計画を立てている。2018年に販売されたすべての乗用車の半数は、記録となる完全電気自動車かプラグインハイブリッドだった。
(中略)
ノルウェーは、輸入税の免除、消費税の免除、自動車登録手数料の免除、有料道路の無料利用、一部の都市で駐車料金無料など、たくさんのメリットを電気自動車購入者に提供している。しかし、それでもノルウェーがその野心的な2025年の目標を達成できるかは定かではない。』

ノルウエーなど北欧は、再生可能エネルギーの導入に熱心で、水力の他に風力などにも力を入れていますが、その電力の使い道として、EVの普及にも力を入れているようですね。

以下の記事で、
ノルウエーは元々、車のオイルの凍結を防ぐためのヒーターへの充電用コンセントが各家庭にあるという事もEV普及に貢献しているとのことでした。
他にも、バスレーンの開放などの施策も効果があるようです。

「新車の4割」EV大国ノルウェーの裏事情
「水力発電が96%」で使わなきゃ損 2017.9.14

再生可能エネルギーは変動するので、蓄電池や水素によるバッファが重要になりますが、
今回の記事とあわせて
水力発電→水素→電力→EVという社会インフラの構築、そこに自動運転などを合わせてスマートモビリティやスマートシティへの展開というグランドデザインを描いているとの印象を持った次第です。

 

● 日本の小規模水力発電

日本では、小規模水力発電の市場はまだ十分には立ち上がっていないようですが、取り組みは進んでいるようですね。
東洋経済オンライン 山村を消滅から救う「小水力発電」とは何か

全国小水力利用推進協議会

マイクロ水力発電の記事を時折目にしますが、このようなシステムが単にエネルギー需要に占めるシェアだけでなく、今回のEVのように、新しい市場開拓に結びつくことを期待します。

ダイキン工業のマイクロ水力発電

● 需要と供給の双方からのエネルギー問題や環境対策を考える

上記のトピックスからも窺えるように、環境問題でも、再生可能エネルギーの供給と電化による電力需要増加をセットで考える必要性があります。

AI・IoTの分野に目を向けると、ブロックチェーンはいろいろなビジネスへの転用が期待されていますが、いわゆるマイニングには膨大な電力を必要とすることから、以下の記事のように、電力需要の急増を通して、地球環境への影響を懸念する声もありますね。

ビットコイン、消費電力が地球の環境にとって脅威に(江川由紀雄)

ブロックチェーン技術もビットコイン以外に色々と出ており、また、ブロックチェーンを用いた省エネ技術の開発も進められているので、こういった技術が新規市場拡大と効率化の双方からエネルギー需要の増減にどの様な影響を与えるかを想定することは中々難しいですが、エネルギー問題も地球環境問題も、直接的、間接的に企業活動に影響を与えるので、その動向にはアンテナを張っておく必要があるかと思います。

そして、上記の様な外部環境の情報収集とその整理においては、知的資産経営報告書のSWOT分析が役に立つものと考える次第です。

● 関連する本ブログのトピックス

「資源エネルギー庁の再エネと地域の共生の記事に考える「メリットの還元の視点」」
再生可能エネルギーのメリットを設備を設置している地域へ還元するなど、
各ステークホルダーにとってのメリットに目配りしたビジネスモデルを検討し、さらにビジョンとしてステークホルダーに提示することの必要性とそこに知的資産経営報告書を活用することのご提案。

「エネルギー情勢懇談会の提言に見る「シナリオの検討方法の重要性」」
2050年のエネルギー需給の姿のように、「可能性」はあるが「不確実性」が高い未来に向けたシナリオ設計の考え方のご紹介。

「「空のタクシー」政策にみるエネルギー自由化との共通点」
空飛ぶタクシーや、AI・IoTの適用に関する政策動向とその影響を考える際に、自由化の先行例として、エネルギー業界の現状と動向を参考にすることのご紹介。

「三体問題との類似で見る事業や政策評価の難しさ」
古典力学における三体問題と例に、「予測を当てる」のではなく、影響因子の洗い出し→相互のパワーバランスをいくつか設定→それぞれの結果として起こりえるパターンを複数想定するシナリオプランニングの手法を知的資産経営や自社事業の中長期予測に適用するご提案。

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