米中貿易戦争、AI・IoTにみる新たな「資源」
● 中国など12カ国を優先監視 米、知財保護の強化要求
GW前から、日経など各紙で米通商代表部(USTR)が2018/4/37に発表した、貿易相手国の知的財産保護に関する状況を分析した報告書の中で、中国、カナダ、ロシア、インドなど12カ国を知財保護に重大な懸念がある「優先監視国」に指定したことを報じていますね。
米国は今後指定した国との2国間協議に持ち込んで、知的財産保護の強化を要求する構えのようです。
2018/5/1の共同通信では、
『米中、3日から貿易協議』との題で、
5/3から中国と貿易問題について協議し、その中で知的財産権侵害への対策についても合意点を探ると報じています。
https://this.kiji.is/363803859702826081
いままで、知的財産権は、他の貿易問題や政治問題のツールとして使われている印象が強かったのですが、
『「米中の農業戦争」にみる知的財産という「資源」』
https://wp.me/p9D2bS-sr
でもお話したとおり、
エネルギーや食料などの資源にかかわる「知的財産」も資源競争に組み込まれて来ています。
また、資源を、
「有用で、かつ希少性=入手に何らかの対価を払うことが必要をもつもの」
と定義するならば、
エネルギーのように分かりやすい資源だけでなく、データ、情報、知的財産など「目に見えにくい資源」もその重要性が増してきたということかと感じます。
● 「情報」という資源
グーグルを始めとするネット上での無料サービスを使っているとき、
私達ユーザーはそのサービスに対して個人情報という対価を払っているとも、
逆にグーグルなどのサービスプロバイダーは、個人情報という資源に無料サービスという対価を払っているとも捉えられる事が出来ますね。
いずれにせよ、個人の情報(行動様式、属性、活動履歴など)の価値が増してきたのは、アマゾンのリコメンド機能のように、得た情報とAI・IoTなどの技術によってユーザー(の行動)を今まで以上にコントロール出来るようになってきたことがその背景にあるものと思われます。
● 世の中の「資源」との関係という切り口で自社の知的資産をみる
上記のように、知的財産、個人情報、データなどの無体物(形のない、見えないもの)が有用な資源となっている現在、自社の経営資産とその資産を活用して産み出す自社の強みについても、これらの新しい資源との関係を考慮する必要性はますます高まってきています。
その中でも、知的資産については、現在の「資源」の広がりと変化の影響を大きく受けるものであり、アンテナを広く張っておく必要性を強く感じる次第です。
★ この記事がいいなと思ったら、下の「いいね」やツイートをよろしくお願い申し上げます(^^)。
お問合わせ(メルアド不要版)
ご質問には、ブログおよび公式メルマガからお答えさせて頂きますので、よろしくお願い申し上げます。