GEの動向にみる、モノ売りからコト売りへの流れにおける競争を乗りきるヒント
2018/12/22の1日5分ビジネス英語に表記のトピックスが掲載されていました。
GEはガスタービンなどの売り切りモデルから稼働時間等に応じた料金モデルへと転じるなど、比較的早くビジネスモデルの舵を切った方ではと思っていますが、そのGEでも、今までの事業で培った強みを新しい競争環境の中で活かしきれなかったということかとの印象を受けました。
● 「モノ売りからコト売りへ」の流れで起きている価値のデザイン競争
今回の記事や、最近のGAFAに関する記事などからは、
モノ売りからコト売りへの流れの中で、顧客や取引先に対する価値を新たにデザインして提供できる能力という競争の土俵が、従来の業界を超えて広がっているとの印象を持っています。
「鹿島建設の自動化施工システム『クワッドアクセルにみる自動化によるデータの重要性の変化」
で、ご紹介したように、コマツなどは、
鹿島建設と共同開発した自動化システムなど、モノ売りの強みとのシナジーと、その中での仲間づくりを目指しているように感じられます。
一方、GAFAは、新しいビジネスの芽を自社に取り込んで、コト売りの中にモノづくりを包含しようとしていると感じます。
また、価値のデザインそのもの、あるいは価値をデザインする力をM&Aという形で取り込むことでその競争力を急速に拡大しており、GEのような大企業でもそのスピードに追いつけなくなっているということも、今回の同社の困窮につながっているかも知れません。
● 「価値のデザイン」のスピード競争
「内閣府の知財戦略検討会にみる「モノ売りからコト売りへ」の流れと知的資産」
でご紹介したように、
日本政府は、価値デザインへの取り組みとして、内閣府において知的財産戦略本部知的財産戦略ビジョンに関する専門調査会を設置し、
その中で
「価値をデザインすることを応援する人に関する仕組み」などを検討しています。
第10回検討会資料2
このような取り組みが現在の巨大IT企業のスピードと比較して、果たして間に合うのか、注目して行きたいと思う次第です。
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