中部電力のIOTに見る既存インフラの活用と将来のインフラ整備

● ICTを活用した稲作支援に関する実証実験の開始について

2018/8/9に中部電力は株式会社インターネットイニシアティブとともに表記のリリースを公表しました。

https://www.chuden.co.jp/smt/corporate/publicity/pub_release/press/3268552_24203.html
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『多数の水田を保有する農家や農業経営体では、水管理作業や生育状況の把握等の労働負荷が大きな課題となっています。

このため、農作業の省力化に資するサービスの開発を目的に、実証実験を行います。

具体的には、水田に設置した水位等を測定する各種機器(水田センサーや給水弁等)のための無線基地局を電柱に設置し、インターネット経由で水田の水位・水温の把握や給水弁の開閉制御を可能とする通信インフラを整備しました。

加えて、Webカメラや気象センサーを電柱に設置し、水田センサーだけでは収集できないより正確な水田の状況の把握も可能としました。

本実証実験では、中部電力は、電柱に設置した無線基地局、Webカメラ、気象センサーや水田に設置した機器の保守を行い、保守に関する技術的検証や、Webカメラ、気象センサーに関するお客さまニーズの検証を行います。

IIJは、水位・水温など水田の状況の可視化、給水制御を実現する「ICT水管理システム」を開発し、システム導入前後における効果を検証します。

今後、実証実験において課題の改善やノウハウを蓄積し、新たなサービスの開発につなげてまいります。 』

電力会社ならではの、電柱と文字通り売るほどある電力メンテナンス等のための通信インフラなど既存のインフラを上手く活用して新規の市場に乗り出している事例と言えるかと思います。

特に、電力会社のような社会インフラ産業では、今あるインフラ、今後更新するインフラを活用することは大変重要で、同様に電力の使用量を測定するスマートメーターも電力販売だけでなく、見守りサービスなどへの適用の検討が進んでいることはニュースなどでご存知の通りかと思います。

 

● スマートフォンという新しいインフラ

別の分野となりますが、2018/8/8の北海道新聞では、
「まちの課題をスマホで通報 IoTそしてAIが実現する地域社会の協働―「ちばレポ」とMy City Report―」
との題で、スマートフォンを使って街のインフラの不具合を市民が画像を入れて通報するという取り組みを紹介しています。

同記事内では、富士通総研の筆者自身が、千葉市の「ちばレポ」という市民が道路や公園の社会インフラの問題を行政に通報するシステムを利用して道路のアスファルトのひび割れを通報し、行政がすばやく対応してくれた体験を記載しています。

ちばレポのサイトはこちら

https://www.city.chiba.jp/shimin/shimin/kohokocho/chibarepo.html

 

このように、スマートフォンという、ネットに常時つながったデバイスをみんなが持つことで、新たなモニタリングのインフラが出来つつあることが窺えます。

 

● 新しい社会インフラの発見と活用

上記のような例の他にも、コンビニが新たな防災拠点としての役割を果たす可能性など、もともとの目的とは異なる機能を果たすインフラがネット、リアルを問わず現れて来ています。

自社の事業においても、事業に必要なインフラについて、コンビニ、スマメ、スマホ、学校など世の中に普及しているものを新しいインフラとしてその活用を考えることが必要となってきています。

その際には、そのインフラの既存ユーザーを自社の顧客や取引先にできないか、インフラ事業者自身の事業との親和性も考慮することで、新たなビジネスチャンスが得られるものと考える次第です。

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