AIが人材採用活動に採用される日

● マンパワーグループ、「採用代行・採用コンサルティング×AI」サービス提供開始

2017/6/21に、総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社は、採用活動における生産性革命を実現する新サービス「RPO×AI」の提供を開始すると発表しました。
( RPOとは「Recruitment Process Outsourcingの略」とのことです)

http://www.manpowergroup.jp/navi/press/170621_001.html

少し長くなりますが、以下に引用します。
(引用は「」でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)

・ 日本語解析に長けたAIテキストマイニングツールを用いることで、
煩雑なエントリーシートの読み込みをAIが代行
・ 各企業に蓄積された様々な人事データを教師データとして活用し、
入社後の活躍度合いや離職予測に応用可能
・ 人事担当者や面接官に示唆を与える豊富なアウトプットで“ヒト
が行う判断”をサポート

AI機械学習
・AIが過去の選考結果を“教師データ”として機械学習し、合格者の
傾向を解析
・当該年度のエントリーシートの中から、過去の合格者と類似する
候補者を自動抽出

クロス分析テキストマイニング
・ターゲット校や特定の学部・学科、適性検査等の結果と選考の相関
を分析
・合格者が所属する集団を、選考過程を遡及して確認していくこと
により、自社の採用傾向を客観的に把握することが可能

キーワードテキストマイニング
・採用方針や採用担当者の好み、応募者の熱意などが感じられる単語
から、グループを形成することで、人間味を残した“ヒトならでは”
の選考が可能
・過去の合格者と不合格者の比較から、“採用キーワード”を発見
することも可能

上記だけをみると、AI(テキストマイニング)で色々なことが出来
るように見えますが、
同じリリース記事内で、マンパワーグループは、
「Everest Groupが3月31日に発表した2017PEAK Matrix?評価で7年
連続最高評価であるグローバルでの“RPO Leaders(先駆者)”に
認定された」
と自社が長年に渡り、人材採用のアウトソーシングで実績を上げてい
ることをPRしていますので、単に採用会社(クライアント)の
データだけではなく、自社のノウハウを組み合わせたサービスを提供
することが伺えます。

 

● AIが促進する「データの利用範囲」とノウハウの組み合わせ

従来もテキストマイニングは、コールセンター等で活用されていま
したが、AIによって、数値以外の言語情報の分析・活用範囲が更に
広がっていくことが今回の事例も示しています。

ただ、上記のようなAIの活用を採用会社自身が行うには、AIに
詳しいだけではなく、活用したい業務自身についても豊富な知見、
ノウハウを持っていることが前提になるのは、今までのコンピュータ
やITを業務に活用する場合とAIとでも変わらないことかと思います。

知的資産経営における人的資産、構造資産を適用する範囲を広げる
という視点でAIを適用する際に、その知的資産の従来の使い方に
も含めて、知見を持ったAIベンダー、あるいはコンサルタント等
外部の専門家も活用し、さらに、任せきりにするのではなく、自社
のノウハウなどの秘密情報をしっかり管理したうえで、社外の専門家
と共に自社のノウハウを活用できるシステムを構築することが重要
と考える次第です。

 

 

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