「特許マーケティング」にみる「属性評価と鳥瞰図」の重要性
● 有望な開発や事業を見つけ出す「特許マーケティング」とは何か
2018/2/23の日経XTECHに表記の三井物産戦略研究所 山内明氏へのインタビュー記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)
山内氏は、欧米で先行活用されている知財分析手法及びこれを用いた知財重視の経営戦略の総称としての「IPランドスケープ」の主要なものとして「特許マーケティング」を位置づけ、要注目企業などの動きを把握して効率的な商品・サービス開発に活用したり、
『特許情報を中心とした多面的な情報解析、すなわち、新たな特許分析法「知財情報戦略」に基づき、例えば、自社技術の売り込み先として好適な企業を特定したり、有望な新規事業を特定したりする』
と、特許情報を中心とした情報解析をマーケティングに活用する手法として紹介しています。
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00033/00001/?P=1
「IPランドスケープ」は、知的財産関連の講演会やフォーラム等で最近耳にする話題ですが、技術のサプライヤー側、ユーザー側の双方にとって、利用可能なマーケティング手法ですので、以下の山内氏の寄稿記事も合わせて一読の価値があるかと思います。
「IPランドスケープ実践に役立つ知財情報戦略」
http://www.japio.or.jp/00yearbook/files/2017book/17_2_10.pdf
● 技術にあまり関係のない企業には縁がない?
上記の記事および「IPランドスケープ実践に役立つ知財情報戦略」の中で、山内氏は、モノづくりだけでなく、コト作り(サービス等)の分野にも特許情報によるマーケティング手法が適用出来ることを謳っています。
デジタルイノベーションが進む中、製造業も含めて「モノ売りからコト売りへ」という大きな流れにマーケティング手法も対応していく必要があることを改めて感じる次第です。
● 属性評価と鳥瞰図把握、時系列変化把握の重要性
「ライバルを見つけるのに特許情報をどう役立てるか?」
https://wp.me/p9D2bS-7U
でお話しましたように、特許情報は、ある製品、技術の分野で活動しているプレーヤーの動向把握に役立てることが出来ます。
特許情報の重要な特性として、
その技術分野と適用するニーズ(解決したい課題)分野の両方が、分類コードと言う形で付いているので、定量的な属性把握が可能なこと、
時系列での変化を追うことが容易なこと
の2点が挙げられるかと思います。
そして、技術(シーズ)と課題(ニーズ)の双方から、その業界・市場の鳥瞰図を描くことが可能であり、また、その鳥瞰図の時間変化を追うことで、今後の技術・ビジネスニーズの変化の方向性をある程度予測することも可能になってきます(「ある程度」というのは、特許情報は原則出願から1年半して公開されたものなので、現在のように技術開発とビジネスへの適用のスピードが上がって来た場合、その公開までのタイムラグを考慮する必要が今まで以上に大きくなっていることを意味しています)。
特許情報だけでなく、属性に応じたタグがつけられるような情報のビジネスでの利用については、特許情報の分析と活用方法が良いヒントになるものと考える次第です。
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