「規制のサンドボックス」にみる「トライ&エラー」の広げ方

● 政府、IoT、AIなど革新的事業育成へ 平成30年度に実証制度を創設 官民ファンドは期限延長

2018年2月9日のSankeiBizに表記の記事が掲載されていました。
http://www.sankei.com/politics/news/180209/plt1802090021-n1.html

(引用は「」でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)

いわゆる「規制のサンドボックス制度」の活用等を盛り込んだ関連法案を閣議決定したことを伝えたもので、日経新聞とう各紙も採り上げています。

「規制のサンドボックス」の国内外の動向の概要については、日本経済再生本部内に設置された、「第四次産業革命」会合の第1回の資料が分かりやすいかと思います。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/revolution/dai1/siryou1.pdf

「イノベーションの成果を新たな付加価値の創出に繋げるためには、トライ&エラーを繰り返すことで規制改革のためのデータを取得する社会実証を積み重ねることが不可欠」との認識に立って、
特区の中で、「まずはやってみる」というスタンスで参加者の同意を取りながら、
社会実証を行い、規制改革に必要なデータを収集するという制度で、同会合では、
以下の5つの原則を挙げています。

Ⅰ 実証優先主義
既存の規制にどう適合し得るかを審査するアプローチではなく、「まずやってみる」(Try First)を旨とした制度とすること。

Ⅱ リスクの適切な管理
実証に伴って生じるリスクの管理は、参加者や期間を限定してインフォームドコンセント(実証内容とリスクを説明した上での参加の同意の確認)の下で行うこと等を基本として設計すること。

Ⅲ 高いレイヤーでの政府一元的な体制
こうした取組を各省庁バラバラに任せるのではなく、関係省庁との間で、効果的な調整権限を発揮でき、イノベーションの社会実装による成長戦略を政府横断的に強力に推進する一元的な体制を構築すること。

Ⅳ ハンズオン支援と事後的な検証
実証を前に進めるための柔軟な対応や、実証により得られるデータの確保などハンズオン支援を丁寧に行うとともに、実証の成果をその後のルール整備や政策立案に活かしていくこと。特に、実証が上手くいかなかった場合におけるデータも貴重な資産である旨を踏まえること。

Ⅴ トップマネジメントの関与
各省庁の担当部門は、規制の執行部門とは異なる部門とし、イノベーションを推進する観点からの推進に責任を有するトップ直轄の部局とすること。」

どれも、イノベーションを起こしてそれを社会に役立てるためには必須のものであると同時に、行政だけでなく、民間企業におけるイノベーション創出においても、踏まえるべき原則かと思います。

 

● 生産性向上におけるスピードと範囲

上記の取り組みは、生産性向上という政策課題を進めるためのものであり、スピード重視という視点が各所に入っていますが、

もう一つ、実証の「範囲」というのも社会実証としては重要な視点、あるいは制約かと思います。

新規技術や新規ビジネスモデルを「小さく試して大きく広げる」という場合でも、最初の「試す範囲(物理的、期間的)」は実証する対象にもよって大きく変わることはもちろん、ある程度の大きさを必要とするのではないかとも想うところです。

 

● PDCAのスピードアップを

始めからある程度の規模で行おうとすれば、実証開始が遅れて他社、他国との競争に不利となりますので、早く、小さく始めてから、いかにPDCAを何度も素早く回して、規模と質を上げていくかが勝負になることは間違いないことかと思います。

そのためにも、上記の5原則を以下に実務レベルで徹底出来るかが問われている所ではないかと考える次第です。

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