ローカルベンチマークをコミュニケーションとして利用するには?
●経産省の「ローカルベンチマーク(通称:ロカベン)」
経済産業省では、知的資産経営について数枚のレポートにまとめられる簡易なツールとしてローカルベンチマーク(通称:ロカベン)を公表しています。
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/
このロカベンについては、制定後も
同省の「ローカルベンチマーク活用戦略会議」で議論が続けられ、
2017年2月2日には、第4回の戦略会議で、北都銀行様の取り組み事例をもとに、活用の課題と対策、ロカベンの項目の見直しなどについて討議が行われています。
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/local_bench/pdf/004_05_00.pdf
これらの討議をベースに、2017年3月には、参考ツールマニュアルの改訂版も公表されました。
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/manual.pdf
● コミュニケーションツールとしてのローカルベンチマーク
経産省は上記のサイトで、ローカルベンチマークについて、
「 ローカルベンチマークは、企業の経営状態の把握、いわゆる
「健康診断」を行うツール(道具)として、企業の経営者等や金融機関・支援機関等が、企業の状態を把握し、双方が同じ目線で対話を行うための基本的な枠組み」
と位置づけていますが、
この分量で、詳細な事業性評価を行うことは、当然ながら困難ですね。
経産省も「事業性評価の「入口」」とコメントしており、
社内外のステークホルダーとのコミュニケーションのきっかけ作りとしての活用がまず期待されているところです。
● コニュニケーションツールは「分かりやすさ」が命
ローカルベンチマークは事業性評価には簡易過ぎますが、
逆にその簡易さが、コミュニケーションツールとしては有効かと思います。
コミュニケーションに使われる資料などは、分かりやすく、伝わりやすいことが何より重要ですので、
ローカルベンチマークの作成は、社内のコニュニケーションのよい機会に、
出来上がったローカルベンチマークを金融機関等に説明することは、社外とのコミュニケーションの機会づくりに役立つものとして、さらなる活用が望まれるところです。