5G報道にみるユーザーリテラシーの向上の重要性

【今日のポイント】

米中貿易戦争の一つの要素にもなっている5G通信規格。

その影響は多大ですので、機器やシステム開発側だけでなく、いかに5Gの性能を使いこなすか、ユーザーリテラシーの向上もますます重要となってきています。

 

● 米国務長官、ファーウェイ5G参入で英にクギ 安保リスク巡り

2019/5/9の日本経済新聞に表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

 

『ポンペオ米国務長官は8日、ハント英外相との会談後の記者会見で、次世代通信規格「5G」への中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の参入について「我々は安全保障上のリスクがどこにあり、信頼できるネットワークで活動できるのかを保証する義務がある」と語った。』

英国の米中間でのバランス感覚の現れと見ることもできますが、一方でベイ国務長官の発言のように、英国経由での他国の情報漏洩や、英国のシステムを踏み台にした不正アクセスのリスクも気になる次第です。

 

● 建設作業も在宅勤務で?

『迫る5G 産業が変わる(2)建機操作、自宅でも自在』

同日の日本経済新聞では上記の記事で、コマツの実証実験を取り上げ、5Gによる遠隔操作が建設工事において「在宅勤務」のようなワークシェアも可能とする動きについて報じています。

在宅勤務やテレワークもここまで来たかと思うと共に、現場ではドローン等、操作場ではチームでの作業やデータベースの活用などで、更に生産性と作業の質の向上も期待出来ますね。

 

● ユーザー側も創意工夫が求められる段階に

『問われる5Gの真価、実力発揮は数年後か | The Wall Street Journal発』 これも2019/5/9のダイヤモンド・オンラインの記事ですが、5Gには大きな可能性があることは疑いないものの、スマートフォンへの搭載などはまだ始まったばかりであり、その普及のタイミングには不確定との見方を報じています。

 

このように、注目を浴びている5Gですが、先日の本ブログのトピックス『トヨタの車間通信技術米国導入棚上げにみるエコシステム間競争における通信規格の影響拡大』などにもみるように、幅広い分野にその動向の影響が出ています。

5G関連機器や設備自体の性能競争はもちろんのこと、以下のトピックスにみるように、今後は5Gを使う側のリテラシー、創意工夫もますます問われて来ると考える次第です。

 

● 本ブログの関連トピックス

『ネットの虚偽報道にみる新たなデジタルデバイドとその対応方法』
高齢者がネット上の虚偽報道を信じて広める割合が高いとのこと。そこではネットへのアクセスの難易に加えて、ネット情報の取扱いの巧拙という新しいデジタルデバイドが生まれていることが窺われます。

 

『富士通の情報銀行実証事業と情報リテラシーの必要性の関係とは?』
今後のネットやSNSなどのITリテラシーに加えて、出すべき情報と秘匿すべき情報をTPOに応じて使い分ける情報リテラシーが必要となってきています。
人的資産としての社員の情報リテラシー向上、構造資産としての情報管理と活用の仕組み、特に組織変動にも柔軟に対応できる仕組み・システム構築が重要と考える次第です。

 

『豆腐の品質表示ルールに考えるビジネスチャンスを見つける方法』
詳細、多様な品質や使い方の表示は、内容を正確に伝える一方で、それを理解して使いこなすスキルや知見を消費者側にも要求します。そのギャップを埋めるところに新たな付加価値を生む機会が見つけられます。

 

『「ロボットスタッフを解雇した日本のホテル」にみる「イノベーションのライフサイクルの短期間化」と「適材適所のヒント」』
ロボットを解雇した日本のホテル。
ロボットでさえスマートフォンやスマートスピーカーに代替される「イノベーションのライフサイクルの短期化」と、人が行うべきこと、ロボットに任せることの切り分けという「適材適所」も進んでいることが窺われます。

 

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