働き方の多様化にみる、新規ビジネスの機会

デジタル化 DX

【今日のポイント】

従業員側のニーズと、多様な人材を集めるニーズの双方から働き方の多様化は企業規模や業界を問わず、今後も進んでいくことは確実かと思います。

ここで、自社だけでなく、他社の働き方改革の取組や課題、それを支援するサービスの動向は、自社への導入だけでなく新規ビジネスの機会に関するヒントを得る上でも重要な情報となるものと考える次第です。

【目次】
1.ワーケーションなどの働き方
2.働き方の多様化に伴う課題解決を支援するサービス
3.自社の働き方の多様化に加えて他社の働き方の多様化にもアンテナを張る

 

1.ワーケーションなどの多様な働き方

● Kiftのヴァン・コミュー: これが未来の働き方か? Kift’s van communes: Is this the future of work?

2022/7/28の1日5分ビジネス英語に表記の記事が掲載されていました。

https://matt-english.com/podcast/20220728
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『パンデミックによりリモートワークが奨励され、自由奔放な都市型ノマドに、自分の仕事を持って旅に出ることを勧めることになりました。
バンから仕事をするというこのトレンドは、高速道路で孤独を感じる人たちに共同ワーキングスペースを提供する新しいスタートアップ企業を生み出すほど、浸透しています。
ニューヨークのWeWorkに続いて、今度はKiftがこのトレンドに乗る番となりました。』

上記の記事や、『日産の「オフィスポッド」にみる、「個(ソロ)x」の普及と、新市場のヒント』https://wp.me/p9D2bS-1HR でご紹介した日産のオフィス兼用バン、最近の企業の非接触化対応への取り組みに関する記事などからは、
「働き方だけでなく、ライフスタイル含めて場所の制約を低減させる商品・サービスがさらに活性化する」事が予想できるかと思います

自宅か職場かだけでなく、ワーケーションなどの働く場所の選択肢は、仕事のオンライン化や今回の記事の共同ワーキングスペース(コワーキングプレース)、日産のオフィスバンの様な移動式オフィス、これら複数の選択肢の組み合わせも含めて更に多様化していくものと思います。

そして、新しいサービスだけでなく、Whimの様な移動と宿泊を一つのアプリで利用できるトータルソリューション、以下のキャンピングカーシェアサービスキッチンカーレンタルのような既存の移動式事業の支援サービスも含めて、ワーク・ライフスタイルの場所の制約を低減させる動きがビジネスと行政双方の後押しを受けて加速するものと感じた次第です。

● Carstay、車両登録300台突破で、国内最大のキャンピングカー シェア・レンタル予約のバンライフ・プラットフォームに!? 車中泊スポットが1万円分、無料利用可能な登録販促キャンペーンも開始 ~

2022/7/29に、Carstay(カーステイ)株式会社は表記のプレスリリースを公表しました。
https://carstay.jp/ja/news/62e330b874cc78ec54fa3933
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『Carstayは2020年6月から日本で初めて、キャンピングカーを含む車中泊仕様のバンに特化した車を、個人間や、法人と個人間で共用することができるカーシェアのプラットフォーム・サービスを開始しました。
キャンピングカー保有者は、車両を使っていないときに、車両を使いたい人に有料で共用し、副収入を得ることができます。車両の盗難・詐欺・横領損害、対人や対物、車内装備の破損などのカーシェア専用保険に業界で初めて補償、車両所有者は自身の保険を利用することなく、安心して車両を共用することができます。』

⇒シェリングサービスが、従来のオフィスや業務機器・設備だけでなく、キャンピングカーやキッチンカーなどの働き方の多様化においても広がっていく様子が窺えます。

 

2.働き方の多様化に伴う課題解決を支援するサービス

上記のキッチンカーやキャンピングカーのレンタル等の他にも、
多様な働き方の導入に加えて、働き方の多様化に伴い生じる課題を解決するためのサービスも数多く登場していることは、以下記事も含めて多く目にするところかと思います。

 

● Chatworkとプロジェクト・モードが業務提携

2022/7/28に、社内wikiツール「NotePM」( https://notepm.jp/ )を提供する株式会社プロジェクト・モードChatwork株式会社との業務提携に関する表記のプレスリリースを公表しました。

https://project-mode.co.jp/news/post/20220728
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『Chatworkは、国内利用者数No.1*のビジネスチャット「Chatwork」を展開しており、メール、電話、会議にかわる次世代のビジネスコミュニケーションツールとして、企業の業務効率と生産性向上を支援しています。
「Chatwork DX相談窓口」では「Chatwork」をはじめとして、さまざまな場面で中小企業のビジネスを効率化、DXを推進するサービスを紹介しています。

プロジェクト・モードは、ウィキペディアのように、社員がさまざまな情報を書き込み蓄積することで、 社内の情報共有を円滑化する社内wikiツール「NotePM」を提供しています。』

「Chatwork DX相談窓口」を通じて、「NotePM」を提供していくとのこと。
今回は顧客接点としてのコミュニケーションツールの利用の事例ですが、

コミュニケーションツールとデータベースの双方の機能が社内外の知見の共有や蓄積と活用に必要な事も窺えるかと思います。
また上記はコミュニケーションによって伝えられたスキルなどの人的資産のデータベース化による構造資産への転換手段としても有効と感じる次第です。

 

● 筑波大発ベンチャーOnikleが、エンジニアの生産性を可視化する「NapAnt」のβバージョンを先行予約開始
論文AI企業は、自動化AI企業に。

2022/7/27に、株式会社Onikleは表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000052449.html
(引用は『』でくくります。改行は筆者挿入。以下同じ。)

『生産性を計測するツールは市場になかったため、内製でslack botを開発し、Githubリポジトリからコミット、プルリクエスト、マージのログを取得し、組織ごと、開発者ごとにslackに通知する仕組みを導入しました。
その結果、プロジェクトマネージャーの業務が60%削減され、より多くの時間を別の業務に費やすことができるようになりました。また、スプリントの完了率も90%に上昇。ツールの導入と自動化により、チームの効率は大幅に向上しました。』

製造業で従前より行われてきた、各工程(プロセス)の状況とその成果(生産量など)の可視化は、その他の知的生産に関する分野の生産性向上においても必要性が高まっていることが窺えます。

 

3.自社の働き方の多様化に加えて他社の働き方の多様化にもアンテナを張る

上記の事例にみるように、自社の従業員や派遣の方なども含めて、その働き方も多様化が進み、組織的な対応を迫られる場面も今後増えてくるかと思います。

以下の本ブログトピックスでも採り上げているように、

働き方改革を支援するツールを活用して、自社の強み(知的資産)を強化するとともに外部人材にも有益な知見やスキル取得の機会を提供することは今後の重要な検討課題となってくると考えています。

『働き方の変化に合わせたマネジメントとビジネスチャンス』
https://wp.me/p9D2bS-1YK

 

また、以下のトピックスでご紹介した株式会社日立製作所の自社の働き方改革やコールセンター事業などで培ってきた知見を活用したソリューション提供の事例等からは、自社の取り組みを体系的に整理して、転用できる知的資産を構築する必要性が窺えます。

『日立製作所の働き方改革支援事業に考える、使った自社の取り組み経験の体系化と商品化のヒント(経営デザインシートの活用)』
https://wp.me/p9D2bS-1Dl

このように、自社の働き方の多様化を進める上でも、この働き方の多様化を自社のビジネスチャンスに繋げる上でも

取引先を含めた先行例にもアンテナを張っておくことは、多くのヒントを得られるものとお勧めする次第です。

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